テクノロジーが爆発的な速さで発達し、AIやロボットに人間の仕事が奪われると言われて久しい。ビジネスも人生もテクノロジーと共存していくことが求められる今、私たちに必要なものとは何なのか?もっと具体的に言おう。これからの時代「食っていける人」とはどんな人なのか?
『「まだない仕事」で稼ぐ方法』(ワニブックス刊)はこの問いを考えるヒントを与えてくれる一冊。夢を挫折し、何もないところから起業して年商10億円、年収1億円を達成した著者、吉角裕一朗さんが、未来への知見を授けていく。吉角さんが考える、これからの時代を作っていく人とはどんな人なのか。そしてこの本をどんな人のために書いたのか。ご本人にお話をうかがった。
吉角:そう思ってもらえたならありがたいですね。
吉角:調べました。ドラえもんの道具が全部載っているウェブページがあるんですけど、それをア行からワ行まで見ていきました。
吉角:そうですね。 僕が知る限りなので、実際はもっと多いのかもしれません。
吉角:結構のび太って鬱屈しているんだなと(笑)。基本的にネガティブだし、「こうなったらいいな」という願望も、前向きなものよりは、人の心をコントロールしてやりたいというような「黒い」動機が多かったり。
吉角:そうそう。大人が読んでも楽しめるのはこのブラック感がいいのかなと。作者はそういうつもりで書いたんじゃないかも知れませんが。
吉角:ひとことでいうと「がんばって働かないこと」じゃないかと思いますね。部活動が象徴的ですけど、今の学校教育では少なからず「努力すれば報われる」と思い込まされるところがあります。ただ、そこだけが評価される時代ではなくなると思っています。
吉角:マーク・ザッカーバーグやスティーブ・ジョブズのように、ドロップアウトして「学校教育の価値観から逃げた人」でも、アイデアと行動力で活躍できるのが大人になってからの世界ですからね。
このあいだ別の取材で、学校教育をまっとうした高学歴の人材がなぜ起業しないのかということを聞かれたんですけど、なんと答えていいかわからなかったんですよね。そもそも僕は大学行ってないし(笑)。ただ、自分の周りを見ると、起業してやっている人で高学歴って確かにあまりいないんですよ。
吉角:大卒組の方が平均的には高卒や中卒の人より収入はいいはずだから、そうなるとリスクをとって起業するという選択をしなくなるのは当たり前といえば当たり前です。自分のことを振り返ってみても、「底辺」だったからリスクをとってアタックしないと自分の社会階層を変えられなかった。周りの経営者に高学歴がいないのはそういうこともあるように思います。
吉角:そうです。「実直さ」の話に戻ると、学校で出される課題は言ってみれば「止まっている標的」なんです。止まっている標的を倒していく。それこそまじめにコツコツやることでクリアしていけるわけです。
だけど、世の中ってもっと複雑です。昨日答えだったことが次の日にはもう違っていたりしますから「動く標的」を追いながら近しい解を求めていく必要がある。この両者は全然違う作業で、実直さだけでは補えないものなのかもしれません。
吉角:お金に関してはどれだけフォロワーを集められるかでしょうね。YouTuberを見ていてもわかるように、インプレッションをどれだけ持っているかが個人としての稼ぐ力に直結する時代です。この傾向は今後も強まるはずです。
(後編につづく)
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