通勤時間や寝る前、仕事の合間など、ちょっとした隙間時間は、とりあえずスマートフォンをチェックするという人は多いはず。
でもそんな細切れの時間が一か月、一年積み重なったら、かなりまとまった時間を無目的にスマホを眺めて過ごしていることになります。その時間を勉強にあてていたら、と考えると、時間をムダにした気がしますよね。
どうせスマホを見るのなら、自分を成長させたり、自分のためになる使い方をしたいもの。今回は『スマホの5分で人生は変わる』(KADOKAWA刊)の著者、小山竜央さんに、その秘訣について聞きました。
■夢が遠のき、健康にも悪い スマホのダメな使い方
――通勤時間などに電車に乗ると条件反射的にスマホを取り出して見始めてしまう人はよくいますね。
小山:電車に乗ると習慣的にスマホを見ること自体が問題なのではなくて、そこで何をするかですよね。
何か自分のためになる使い方、自分の目標や夢に近づくための使い方をしていれば、それはいい使い方ですし、漫然とゲームをやっていたり、ニュースを流し見しているだけなら悪い使い方です。
――ニュースをチェックするのは、情報収集ですからいい使い方だと思っていました。
小山:これも目的があるかどうかだと思います。何か自分に関係した情報を調べるのならいいのですが、だらだら見ているだけだと漫画を読んでいるのと一緒です。
それに、ニュースサイトのニュースから得られる情報ってレバレッジが効かないんですよ。
――それはどういうことですか?
小山:いくら見ても、その時間が自分の人生をより良くしたり、自分にいい影響を与える方向には働かないということです。もちろん、それらの情報がお金に結びつくこともまずない。
だから、情報取集でニュースサイトを見るなら、10分も20分もかけないで、1分か2分でパパッとチェックするべきです。あそこにあるのは、基本的には自分の人生には関係がない情報ばかりですから。
――レバレッジの効く情報とはどんな情報ですか?
小山:自分が今必要としていて、自分に関係があって、目の前の仕事なり取り組んでいることの結果を変える力のある情報です。
これに対して、ニュースサイトにある情報というのは、せいぜい「いつか役立つかもしれない情報」です。「今必要」と「いつか役立つかもしれない」の違いは大きいですよ。
――本書では、スマホは使い方次第で人生をいい方向に向かわせることもできると書かれています。そのためには、やはり「目的を持って使う」ということに尽きるのでしょうか。
小山:そうですね。スマホはその気になれば何でもできます。だからこそ目的が必要なんです。
――ただ、スマホを無目的に使ってしまっている人というのは、そのこと自体に無自覚ですよね。
小山:そうだと思います。だからこういう言い方をしましょう。スマホに時間を使いすぎている人ではなく、スマホを使うすべての人にこの本を読んでほしいです。
ほとんどの人はスマホに時間を奪われすぎています。そのせいでコミュニケーション能力が失われて、想像力がなくなり、集中力は阻害され、夢を追わなくなり、さらに不健康になっていくなんて、人生の大問題じゃないですか。そのことに早く気づいてほしいんです。
通勤電車の中で漠然とスマホをいじってヒマつぶしをしているのって、自分で自分の寿命を縮めているのと一緒ですよ。その時間を他のことに振り向ければ、もっと自分を成長させられるし、幸せになれるはずです。
この本ではそういう、スマホに時間を取られ過ぎることへの警鐘と、自分の人生に本当に役立つスマホの使い方について書いているので、身に覚えのある方はぜひ読んでみていただきたいですね。
(新刊JP編集部)