「私の肌はボロボロ」「なんであのモデルさんの肌はきれいなんだろう」
女性にとって肌の悩みは尽きないもの。だからこそ、新しいコスメが発売されれば試してみたり、スキンケアを過度に行ってしまったりしてしまいます。
ですが、皮フの専門医から見れば「日本人の肌は美しい」といいます。では一体何がダメなのか? 肌から一体何が分かるのか?
今回は『日本人の肌はなぜ世界一美しいのか?』(主婦の友社刊)を上梓した渡辺奈津さんにお話をうかがいました。
■「肌に自信がない」が8割弱! でも日本人の肌は世界一?
――『日本人の肌はなぜ世界一美しいのか?』についておうかがいします。まずタイトルで「日本人の肌は世界一美しい」とおっしゃっていますが、これは本当なのですか?
渡辺:そうですね。日本人をはじめとした黄色人種の表皮は、白色人種よりも角質層の厚みが3分の1ほどしかなく、非常に薄いという研究報告があります。表皮の厚さは0.1~0.3ミリほどで、角質層をはじめとする4層がミルフィーユのように重なっていますので、他の人種に比べてきめ細やかだと言えます。
また、特に日本人はお風呂に入る習慣があるでしょう。それが新陳代謝を活性化して肌をいつまでも若々しく保つように促すんですよね。だから日本人の肌は世界でも有数の美肌国なんです。
――その一方で日本人は肌に自信を持っていないというデータもあります。とある企業が「肌悩み」に関する調査を女性対象に行ったところ、「自分の肌に自信はありますか?」という質問に対して、「ある」と答えた人は23%だったそうです。これはすごく少なくないですか?(*1)
渡辺:残念ですが、そうなんですよね。これは外国人モデルへのコンプレックスが大いに関係しています。メディアでは、やはり「きれい」のベースが外国人モデルだったりしますよね。それと比較して「私なんて…」と思ってしまう。
ただ彼女たちも結局はマスメディア向けにメイクをして、ああいう顔になっているわけですね。だから目指すべきところは外国人モデルではないんです。
また、肌に関係なく、そもそも日本人は自信がないですよね。欧米人はいわば「Yes,I can.」がスタートなんですが、日本人は「No,I can’t.」からはじまります。コスメもその「No」につけ込んで販売をするところがあって、コンプレックスをカバーするタイプの化粧品が多いように思います。
「とにかく肌に栄養を与えないといけない」「毎日スキンケアをしないといけない」と考えている女性も多いですが、「○○しないといけない」ではなく、「もっとキレイになるためにスキンケアをする」という発想が大事です。
――肌の状態は心身の状態をあらわすものですが、本書では肌の色から体の状況や体質をチェックする「直観健康法」を提唱しています。非常にユニークだと思ったのですが、主に肌のどの部分を見て判断するのですか?
渡辺:やはり顔ですね。顔のパーツでいうと鼻、唇、おでこなどを見ます。
――私たちも普段、顔色から体の状態を判断することがあります。例えば顔が黒いと肝臓が悪いのではないか、とか。
渡辺:まず、肝臓が悪いと顔に青みが増すことが多いです。ただ、「顔色は悪いと言われるけど健康診断の数値は異常なかったし、大丈夫」って言う人もいますよね。でもね、そもそも数値に出てからでは遅いんですよ。兆候の段階で何かしらの対策を打ってほしいです。
(次回に続く)
(*1)ヤーマン株式会社による『肌悩み』に関する調査
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000012973.html
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