税金や保険、ローンなど、お金に関する基本的な仕組みを知らずに損をしているケースは意外に多いかもしれない。お金に関して損をしないために知っておきたい知識はどんなことなのか。
『年収500万円で20年働く人 年収1000万円で10年働く人 損しないのはどっち?』(平林亮子/著、幻冬舎/刊)では、「10%値引きと10%ポイント還元、得するのはどっち?」「クレジットカードとデビットカード、預金残高ゼロでも使えるのはどっち?」など身近なことだけど案外知らないお金の仕組みを40問のクイズにし、税金、保険、法律、ローンの仕組みをわかりやすく解説する。
●出産で入院する際使ったタクシー代と、実家で出産するために使った帰省の交通費。医療費控除になるのはどっち?
確定申告をする際、何が医療費控除の対象となって、何がならないのか。年間で10万円を超える額は医療費控除として所得を減らす効果がある。所得が減れば所得税も減るということだ。この問題の答えは、出産のために病院にいくタクシー代は控除の対象になるが、帰省のための費用は対象にならない、となる。とりあえず医療に関するレシートは集めておいて損はない。
●通勤のための定期代1万円と出張日当の1万円。会社から振り込まれる額が多いのはどっち?
これは社会保険料が関係してくる問題。社会保険料は、月収に応じて決まる。この月収の中には、社員から労務の対価として受け取るすべてのものを含めることになっていて、賃金、給料、手当などその名称にかかわらず対象になるとされている。つまり、通勤手当には、原則として所得税はかからないが、社会保険料を計算する際の月収には含めなくてはならない。一方、出張日当には、所得税も社会保険料もかからない。なので、理論上、何も差し引かれることのない出張日当の方が振り込まれる額は多くなる。
●500万円のボーナスと500万円の退職金。所得税が少なくて済むのはどっち?
この場合、退職金の方が、所得税が少なく手取りが多くなる。実は、退職金は所得税の計算上、とても優遇されているという。ボーナスには、通常の給料と同じように、社会保険料もかかり、所得税は毎月の給与との合計額に対して超過累進課税によって計算される。退職金も、税率は同じものを利用するが、他の所得と切り離して計算することができる。他にいくら所得があっても、退職金の額だけで税率が決まり、それで完結する。
知ってさえいれば、損をしない。けれど、税金や保険といった制度はややこしく、年々内容も変わるので、難しく感じることも多い。本書は2択のクイズ形式なのでわかりやすく、お金の知識も身につくはずだ。損をしないためにもお金の知識を身につけてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
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