研修期間も終わり、いよいよ営業マンとして現場に出始めたという新人も多いでしょう。しかし、現場に出てみると思いのほか上手くいかないもの。「まずは飛び込んでみる」ということは大事ですが、勢いだけではすぐに挫折してしまいます。
だからこそ、「営業スキル」を身につけておくことは非常に重要なこと。
例えば「営業先の相手に好印象を持ってもらう」ということも、スキルの一つです。
セールスコンサルタントの佐藤昌弘さんが執筆した『最高の営業デビュー』(日本実業出版社/刊)は、誰でも今日から結果が出るメンタルスキルと営業スキルを教えてくれる一冊。
今回は、本書の中で紹介されている4つの営業スキルの中から、2つめの「好印象の与え方」についてピックアップしていきましょう。
■好印象を与えるためのポイントとは?
相手も自分も人間ですから、印象の良し悪しというものは生まれます。もちろん印象の良い営業マンのほうが売れやすいのは言うまでもありません。
佐藤さんは、この「好印象を与えている営業マンは、初対面のわずかな時間で何をどうしているのか?」という疑問を解き明かすために、映像を使った実験をしてみたそうです。その結果、分かったことは「好印象は演出できる」ということでした。
では、好印象を与えられる営業マンが実践しているコツとはどのようなものなのでしょうか。
○声量、語尾 → 声量をコントロールし、語尾はハッキリと
お客さんから何度も「え? なんだって?」と聞き返されてしまう人は、「声量がコントロールできていない」「語尾をハッキリ話さない」のどちらかに原因があると佐藤さん。相手に自分の声を届ける練習をするなどして、意識的に直すようにしましょう。
○目線 → 目線と顔の向きはシンクロさせる
例えば複数人のお客さんを相手に話をするとき、キーマンの方向だけをずっと向いたまま、目線だけ動かして隣のお客さんと目を合わせることがあります。しかし、これはNG行動。目線と顔の向きを一致させたほうが、好印象を与えられます。
○身体距離 → パーソナルスペースを意識せよ
名刺を交換する際、相手からどのくらい離れて名刺を差し出しますか? もちろん遠いとNGですが、近すぎてもいけません。人は「パーソナルスペース」という、他人との適切な距離を持っています。これはだいたい「前ならえ」をして、両者の指先が触れない距離を目安にするといいでしょう。
○表情 → 口は笑っていても目は笑っていない?
「感情を表情に出すようにする」…これは当然のことだと思う人も多いでしょう。しかし、佐藤さんは「感情を表情に出す」ということはトレーニングが必要なのだといいます。とくに大切なのは笑顔。口角を上げても、目が笑っていなければ相手に好印象を与えることはできません。
また、もう一つ注意しなければいけないのが「ダブルバインド」です。これは表情と言葉が矛盾している状況のことで、意外とそうなってしまうことがあります。だから、もし困ったときは、困っていること上手にお客さんに伝えましょう。率直な言葉で伝えた方が好印象を持たれるはずです。
○服装や色使い → 常識的なファッションセンスを持とう
これは難しく考える必要はありません。TPOに合わせたファッションをすることが、好印象をもたれるコツです。
一つ一つ要素をバラしていくと、好印象を与える演出をすることは難しくないはずです。大事なことは、自分自身を偽ったり、本音ではないことを言ったりすること。それが、表情にあらわれて、見抜かれてしまいますよ。
さて、次回は「消費者の購入心理プロセス」についてご紹介します。これは新人営業マンでなくても気になるところでしょう。一体どんなプロセスで物を購入しているのでしょうか…?
(新刊JP編集部)
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