「株で儲けて働かずに食べていくことはできないかな」と考えたことがある人は少なくないはずです。「株式投資で儲けている」という芸能人がテレビ番組で取り上げられたり、不労所得に注目が集まったりしているのを見れば、そう思うのも無理はないでしょう。
しかし、安易な気持ちで株に手を出してはいけないと警鐘を鳴らす人がいます。現役プロ個人トレーダーであり、株式スクール冨田塾代表の冨田晃右さんです。
一体なぜ安易に株に手を出してはいけないのか? それは、損をする可能性が高いから。株で稼ぐためには、技術とともに、株で勝つための習慣や行動を身につける必要があります。そのためには、これまで当たり前のようにしてきた行動や、信じ込んでいた常識を改めなければいけなくなるかもしれません。
■「人脈作り」はマイナスに働く可能性も…
例えば、ビジネスにおいて人脈作りは必須だといわれています。異業種交流会などに積極的に参加している人は少なくないでしょう。では、「株で稼ぐ」と決めたとき、人脈づくりのための異業種交流会はプラスなのか? それともマイナスなのか。
答えはマイナスです。冨田さんは、「トレードを行う際は、人脈は必要ありません」と断言し、仲間ができるとかえって勝てなくなってしまうといいます。トレードはたった一人の戦いだから、人脈は必要ありません。仲間を作りたがる傾向にある人は、勝てていない、稼げていない人が多く、その仲間どうしで的外れなアドバイスの交換をしあうことが多いのです。
このように、冨田さんは勝っている個人トレーダーだけではなく、負けている個人投資家のこともよく観察しています。これは、当事者になった気持ちで考える癖をつけると、いろいろな場面で多様なシミュレーションが可能になるからです。
■情報に対して冷静になれるか?
負け組の投資家たちの行動にありがちなのが「情報に踊らされてしまう」というものです。例えば、ある企業についていいニュースが出たら、慌てて株を買いたくなります。しかし、実際のところ一般の個人投資家や初心者が一斉に株を買い出すようになると、間もなく株価は下がります。「世間一般の人々が知ることのできる情報は、末端にいる負け組の個人投資家をあおったり、踊らせたりするものがほとんど」だと冨田さん。冷静に対処できるように日ごろから鍛錬しておくことが大事です。
冨田さんの著書『ここが違った、株で稼ぐ人、損する人』(集英社/刊)は、株で長期的に稼ぎ続ける人になるために必要な思考法や行動規範や技術を教えてくれる一冊。
アベノミクスにより株価が上昇し、それがニュースで報道されることも多くなりました。だからといって安易な気持ちで手を出してみるのはNG。自分が株をやって本当に稼ぐことができるのか、それを判断するためにも本書を読む価値はあるはずです。
(新刊JP編集部)
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