「A社のプレゼンの資料はすぐに仕上げておいて。あの担当者は細かいことを言ってくるから、細部に気を付けておいてよ。あと、ほら何て名前だったかな……最近昇格した部長。あの人には前もって挨拶をしておいたほうがいいな。ゴルフが好きだそうだから、全米オープンの話題だと食いつくかもしれないな。そうそう、さっきの会議室だけど……」
上司のこんな言い方に、イラッとしたことはありませんか?
ビジネスの現場では今まで以上に「時間」と「質」が重要なキーワードになっています。ダラダラとした話し方は、質が低く聞き手の時間を奪う、嫌われる行動です。
では、どんな話し方がいいのか?
答えは、「エレベーターピッチ」です。15秒から30秒で相手の気持ちをグッと引き寄せる話し方であり、千載一遇のチャンスを次につなげます。シリコンバレーの起業家はエレベーターの中で投資家と会った時に、目的の階までの数十秒で自分の会社のプロジェクトを売り込むといわれています。そのようなプレゼンを、エレベーターピッチと呼ぶようになったのです。
この話し方を身につけたら、大げさでなく、人生が変わります。
新しい企画の提案を、上司があっさりOKしてくれます。
面倒な仕事を、後輩が引き受けてくれます。
営業先で、セールストークを最後まできちんと聞いてもらえます。
プライベートも同じです。例えば、合コン。
こんな自己紹介をする人だったら、もう少し話を聞きたいと思うのでは?
「はじめまして。僕は素敵な女性の前に出ると急におとなしくなる中村と申します。
普段は営業部で20名の部下を束ねています。体育会系ですが、本日は草食系です。
休日は千葉にサーフィンに行っています。帰るまでには図々しくなるよう仲良くなりたいです。どうぞよろしくお願いいたします」(男性バージョン)
エレベーターピッチの習得には、日頃から「GTCメモ」を作り、話し方の構成を「フック、ポイント、クロージング」の3段階で考える習慣が必要です。
しかし、それさえできるようになれば、エレベーターピッチは簡単です。理論と実践、練習法を詳しく解説している『15秒で口説く エレベーターピッチの達人』(美月あきこ著、祥伝社刊)を読んで、突然訪れるチャンスをものにしましょう!
(新刊JP編集部)
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