“座りション”とは、最近若者に増えているといわれる、男性でも小便を座ってするスタイルのこと。巷では、「男なら立ってするのが当たり前だ!」とどうしても受け入れられない男性も多いようです。しかし実はこの“座りション”が健康への影響という側面から注目を浴びているといわれています。
■誰にでも忍び寄る突然死
突然死―この中でも最も多い急性心臓死は、高血圧・糖尿病・高脂血症が三大危険因子だと言われています。
特に高血圧は日本人にとても多く、2006年の国民健康・栄養調査(厚生労働省)によれば、40~70歳のうち男性は6割、女性は4割が高血圧(140/90mmHg以上)だといいます。この高血圧は症状がほとんどないまま、ひそかに血管を蝕んでいくことから「サイレントキラー」と呼ばれるほど恐ろしい病気です。
■一日の中でも変動する血圧
でも、私たちは普段、「血圧が高い人」「血圧が低い人」と簡単に判断していますが、同じ人でも一日の中で血圧はかなり上下するといわれています。食後、運動中、ストレスがかかる仕事中など、生活のシーンごとにかなり変化するのですが、意外にも排便・排尿の前後にも、血圧が急激に変動すると言うのは血圧の専門医である東京女子医科大学准教授の渡辺尚彦さんです。
■“トイレでの突然死”を防ぐためには?
渡辺さんは著書『ズボラでも血圧がみるみる下がる49の方法』(アスコム刊)の中で、立った姿勢で用を足すとき、小水を水平距離で約30センチ先に飛ばすことが必要になるため、かなりの腹圧がかかり一瞬にして血圧上昇につながると指摘しています。
一方、座って用を足すときは腹圧がほとんどかからず、膀胱や前立腺にも優しいと渡辺さんは述べます。普段から血圧に悩んでいる人は、“座りション”を意識してみるといいのかもしれません。
また、少し話は変わりますが、立小便を7回した場合(1日の平均回数)なんと、2千滴以上の尿ハネが確認されるといいます。トイレがすぐ汚くなって…とお悩みの奥さんは、夫の健康を口実に座りションを推奨し、お掃除を楽にするのもアリかもしれません。
(新刊JP編集部)
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