健康のために、ダイエットのために食事に野菜を取り入れようとしている人は多いでしょう。
特に毎日忙しいビジネスパーソンは、ついつい食生活が偏りがちになるため、積極的に食べたいと思っている人もいるはず。
もちろん野菜を食べることは大事ですが、よりダイエットを効率的にしたいと考えている人は食べ順をしっかりと考えるべしと、アドバイスするのが野菜料理研究家の庄司いずみさん。
庄司さんの新刊『いますぐできる3ステップ!野菜食べ順ダイエット』(集英社/刊)では、まず「生野菜」、次に「温野菜」、そして最後に「スープや汁もの」の順で食べることで、太りにくくなると指摘しています。この食べ順さえ踏まえていれば後は何を食べてもOKとのこと。
でも、どうしてこの順番がいいのでしょうか? そして本当に何を食べてもいいのでしょうか? 今回は庄司さんにインタビューを行いました。実は新刊JPへの登場は2度目になる庄司さん。その話題からお話をうかがっています。
(新刊JP編集部)
――実は2008年に一度「新刊JP」、そのときは「新刊ラジオ」にご出演いただく形でインタビューさせていただいたことがあるのですが、覚えていらっしゃいますか? そのときのインタビュアーはブックナビゲーターの矢島で、『izumimirunのvege dining野菜のごはん』についてお話くださったと思います。
庄司:もちろん覚えています! 初めての本を出版した直後のことで、メディアで取り上げていただくのもたしか初めてのことだったと……。とても嬉しかったですし、緊張もしましたが、矢島さまのおかげで楽しくお話させていただいて感謝しております。
――本書で提唱されている「野菜食べ順ダイエット」は、私たち働く人にとっても実用性の高いダイエットだと思いました。まず、生野菜を最初に食べることが大切なのはなぜですか?
庄司:年齢とともに体の調子が乱れるのはもちろんのこと、太りやすくなったと実感する方も多いはず。その一因に酵素の不足があげられます。
私たちの体内には“潜在酵素”があり、消化や代謝を助けています。潜在酵素がたっぷりあって、その働きがスムーズならば同じだけ食べてもグングン代謝し、太りにくいのですが……。残念ながら加齢によって潜在酵素はどんどん減ってしまうため、代謝が落ちて太りやすくなるのです。
そこで心がけてとりたいのが、食べ物にふくまれる食物酵素です。食物酵素をしっかり補充すると潜在酵素のむだ遣いを防ぐことができるし、代謝のいい状態を保てます。
食物酵素は加熱によって壊れてしまうため、生野菜や果物など、生で食べられる素材が重要。
それも食事の一番最初にとれば、野菜にふんだんに含まれた酵素の働きで、その後に食べるものの消化がスムーズに。だからこの本では食事の最初に生野菜をとることを勧めるのです。
――食べる量はどのくらいが良いのでしょうか。また、それはコンビニで売られているサラダでもいいのでしょうか。
庄司:生の野菜はカロリーも高くないので、たっぷりとるのがおすすめですが、定食などについているミニサラダや浅漬けくらいの量でもかまいません。
フレッシュなもののほうが味も栄養もいいですが、コンビニで売っているものでももちろんOKです。
――サラダのほかに生野菜を食べるためのアレンジ料理、メニューはありますか?
庄司:冷やしトマト、もろきゅう、だいこんおろし、ちぎりキャベツなど、ごくごく簡単なものでもかまいません。
――続いて温野菜を食べる。これはなぜですか?
庄司:野菜に豊富な食物繊維をとるためです。食物繊維は生野菜にも含まれますが、カサが取れないから食物繊維の補給という意味ではいまひとつ。
茹でたり炒めたりすることでカサがへるため、温野菜なら野菜をたっぷり、繊維もたっぷりとることができます。
食物繊維はお腹の掃除役というイメージですが、と同時に糖質や脂質の吸収をゆるやかにする働きも。
だから、2番目に温野菜をたっぷり食べたあとでなら、同じように肉料理や炭水化物をとったとしても太りにくくなるのです。
――生野菜と温野菜、同時に食べるのはOKなのですか?
庄司:同時でもかまいませんが、最初に生で代謝をあげる、という意味でいうと、1、2の順番を守るのがおすすめです。
(後編に続く)
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