物事がうまくいかない、どうしても人と衝突してしまう…。そうなると、いつもストレスを溜め込んでしまい、不安とともに毎日を過ごすことになります。
そうなってしまう原因はどこにあるのでしょうか?
瞑想をはじめとしたヒーリングのセミナーを主宰する原久子さんは著書『自分を愛せればすべてはうまくいく』(つた書房/刊)の中で、「自分を愛せていないこと」が原因だと述べます。
自分を愛せなければ、他人をも愛することができないというのは、理屈としては分かります。でも、どうすれば自分を愛することができるようになるのでしょうか?
■他者との関係を見直そう
自分を愛せない理由は、他人を許せないから。嫌いな人、許せない人、こうした人が自分の中にいると、いつも心に引っかかりを持ったりトラウマに心を曇らせて、いつもイライラしながら過ごさなければいけなくなります。
他人へのいらだちや嫌悪は、自分をも許せなくなる要因にもなります。だからこそ、自分を愛するために、他者との関係を見直さなければならないのです。
■人間関係の悩みの源流は“親との関係”
原さん曰く、人間関係の悩みの多くは、親との関係が原点にあるそうです。
例えば子どもの頃、親に言われた心にないひと言に傷ついたり、親が自分の期待通りにしてくれずイライラした経験はありませんか? そうした心に引っかかっている出来事やわだかまりが、今の人間関係に影響を及ぼしているのです。
この場合、「こうあるべきだ」という理想像を無意識に作っていることが多く、その期待に沿わない人がいると、どうしても不機嫌になってしまって「どうして自分ばかり…」という思考に陥ってしまいます。
■あるセミナー受講者はどう悩みから抜け出したのか?
原さんのセミナー受講者に、母親から虐待を受けて育った女性がいました。彼女は、東京大学からハーバード大学を卒業したエリート。だけれど、いつも満たされない状態が続いたのです。
彼女は原さんのセミナーを受けてから、自分も常に母親に反発してイライラしていたということに気付きます。
悩んでいる人は被害者意識が強くなり、自分が傷ついたことのみに注意が向いてしまいます。そこから抜け出した彼女は、はじめて母親の立場になって物事を考えました。すると、夫と離婚し、女手一つで子どもを育ててきたという母親の苦労が見えてきたのです。
実は母親もストレスが溜まっていたんだ。そして、実は母親は自分に愛情を与えていたということに気づき、「お母さん、申し訳なかった」と心から思えたそうです。
本書は苦しみから抜け出すための方法について解説した一冊。原さんはヨガや瞑想法に精通しており、その考え方を通して「自分を愛する方法」を教えていきます。
他人の幸せを願うことができる人は、自分が幸せである人。自分が幸せだと思える人は、自分を愛せる人。人間関係で悩んでいる人は、まずはちゃんと自分を愛するということからはじめてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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