ネットショッピングの普及などで、個人で商品を仕入れて売るというビジネスを立ち上げるのが、以前よりずっと簡単になりました。
しかし、「成功できるのは一握り」という事実は今も昔も変わりません。もし、「自信のある商品・サービスがなぜか売れない」と悩んでいるのなら、もしかしたらビジネスの「やり方」がまちがっているのかも。
『お客様が「減らない」店のつくり方』(高田靖久/著、同文舘出版/刊)は、そんなまちがいを正してくれる一冊。たとえば、こんなことをしていませんか?
■割引チラシ、クーポンサイト…「新規顧客獲得」には意味がない?
お店を繁盛させたり、売上をより伸ばすためによく利用される「フリーペーパーに広告出稿」「割引チラシ」「クーポンサイト」。実はこれらには共通点があるのですが、何だかわかりますか?
実際にお店をやっている人ならすぐにわかることですが、これらは全て「新規客獲得」に使われるツールです。「商売繁盛には新規客を集めることが大事」というのは、昔からビジネスに関わる人の頭に刷り込まれている考え方ですから、こういったツールを深く考えずに使っている人は多いかもしれません。
しかし、本書によると今、顧客離反率(店から1年後にいなくなる顧客の割合)が40%を超える店が増えているそう。
新規客獲得がいけないわけではありませんが、離れ続ける顧客を新規客で穴埋めするというのは効率的とは言えない状況なのです。
■「不特定多数を相手に商売をしている」という錯覚
では、なぜビジネスをしていると「新規顧客獲得こそビジネス成功の秘訣」という考え方になってしまうのでしょうか。
そこには、「不特定多数の顧客を相手にビジネスが成り立っている」という考えがあります。特にインターネットを使ったビジネスだと、顧客の顔が見えにくいため「自分の店には不特定多数の人が出入りする」という感覚が強いかもしれません。
ただ、店の種類に限らず、売上の75%は上位30%の顧客によって占められます。これを考えると「不特定多数の顧客を相手にビジネスが成り立っている」というのは錯覚。実際には、どんなビジネスも特定の人々によって支えられているのです。
この30%の人に、「今より少しお金を使ってもらう」「今より少し利用頻度を上げてもらう」というのがビジネス成功のキモ。
本書にはそのための具体的な方法はもちろん、特に重視すべき顧客層とその理由についても明かされていますので、自分のお店の売上増のために、ネットショッピングで利益を上げるために、ぜひ活用してみてください。
(新刊JP編集部)
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