お金や仕事、健康、将来など、私たちはさまざまなことで悩みます。
そんな時は、友だちや家族に相談したり、一人になって考える時間を持ったりと、なんとかその悩みを軽くしようと努めますが、どうしてもうまくいかなかったら「仏教」の教えに触れてみるといいかもしれません。
『お坊さんが教える「悟り」入門』(長谷川俊道/著、ディスカヴァー・トゥエンティワン/刊)は、現職のお坊さんである著者が、私たちの直面するさまざまな悩みや困難から心を楽にしてくれる仏様の教えを紹介してくれる一冊。
たとえば「恋の悩み」には、こんな教えが効くかもしれません。
■執着を捨てる
仏教用語の「喜捨」とは、読んで字のごとく「喜んで捨てる」という意味。
何を捨てるのかというと、「自分の執着」です。
たとえば、「私はこんなに彼に尽くしているのに、彼は私に何もしてくれない!」ということで彼氏に不満を持っている人には「これくらいしてあげたんだから、このくらいはしてくれるよね?」という、自分の行動への執着があります。
これを捨てて「相手が喜んでくれるなら、それでいい」と考えるようにすると、人のために行動することの抵抗がなくなり、相手から何も返ってこないことに思い悩むことはなくなるはずです。
■「ありがとう」を伝える
普段意識せずに使っている「ありがとう」は漢字で書くと「有難う」になります。
これは「得生人道難 生寿亦難得(人として生まれることは難しく、今生きていることも有難いことだ)」という仏様の言葉が語源になっているともいわれています。
つまり、自分が今生きてること自体が奇跡のようなものであり、自分の身の回りにいる人が生きていることも奇跡、そんな人と出会えたことも奇跡なのです。
そう考えると、身の周にいる大切な人に対してやさしい気持ちを持って「ありがとう」と言えるはず。ぜひとも「巡り会えた奇跡」に思いを馳せてみてください。
■誰かと自分を比べない
恋人との関係がうまく行っていないと、つい友達のカップルと自分たちを比べては、うらやんだり不満を溜めたりしがちです。
しかし、人と比べている限り、幸せを感じることはできません。どんなに比較しても他人になれるわけではありませんし、そもそもその人が幸せかどうかわからないからです。
自分の幸せは自分で決めること。もし今の生活に不満があるなら、何気ない日常に目を向けてみてください。いたるところに小さな幸せは転がっているはずです。
本書には、恋愛に限らず、あらゆる悩みに対して私たちの気持ちを楽にしてくれる仏様の教えが、お坊さんとして仏に仕える著者の言葉でわかりやすくつづられています。
手にとってみると、あなたの悩みにぴったりマッチする言葉が見つかるはずです。
(新刊JP編集部)
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