仕事でストレスを抱えてしまう原因は「仕事の質」や「仕事の量」よりも、実は「職場での人間関係」が大きい。その理由の1つは、“ウザい人”がいるということだ。
プライベートならその人と距離を置けばいいが、取引先の相手や同僚ではそういうわけにはいかない。では、ウザい相手とも円滑な人間関係を築くにはどうしたらいいのだろうか。
『ウザい相手をサラリとかわす技術』(清水克彦/著、SBクリエイティブ/刊)では、ウザい相手との付き合い方、自分が相手からウザいと思われないための具体的な人脈構築術を紹介する。
相手との会話において、響き合わない人間関係というのはよくあることだ。会話の中で、お互い好感触のリアクションを得られれば「意思の疎通ができた」「共感できた」「この人とは響き合えた」と感じることができるだろう。
しかし、中には相手が発する言葉の大半、少なくとも半分前後が自分とはまったく考え方を異にするケースもある。逆にこちらの言葉に対して、相手が腑に落ちない顔、関心が低そうな応答をしてくることもある。このような場合、相手の話に無理に合わせようとすると苦しくなってしまうものだ。
自分の思いとは違う考え方、ウザいと思う強引な押し付けを撃退するコツは2つある。
1、「なるほど」と「そういう見方もありますね」の多用
「なるほど」は相手の意見を認めつつ肯定はしていない便利な言葉だ。「そういう意見もありますね」は、相手の意見を尊重しながら、「私はそう思っていません」を相手に伝える婉曲な言い回しと著者はいう。
2、自分のこだわりを伝える
「この企画、他のことは何でもいいのですが、この部分だけは○○にしたいと思ってるんです」と、「これだけは譲れない」部分を、こだわりという、どこか微笑ましく感じてもらえる手法で伝えよう。
無理に合わせようとせず、しかも角が立つような反論もしないで、相手の気持ちに「寄り添いつつ、ずらす」感覚で臨むことが大切なのだ。
職場にはいろいろな人がいる。その中で、付き合いやすい人、付き合いづらい人がいるのは当然のことだ。だからといって、職場の人間関係がぎくしゃくしてしまうと、仕事にも影響が出てしまうし、会社を辞めたくなる理由にもなってしまう。相手にイライラしてストレスを溜めるのではなく、うまくかわす技術も必要ということだ。
そして、本書を読んで気になってしまうことは、「自分はどうなのだろうか」ということだ。もしかしたら相手から「ウザい人」と思われているかもしれない。思い当たる節のある場合は、自分の言動や行動を改めなくてはいけないはずだ。
(新刊JP編集部)
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