お金がすべてではないとはいえ、お金はないよりはあった方がいいものです。
『空海の財運術』(松永修岳/著、サンマーク出版/刊)は、そんな「お金」を自分のもとに呼び寄せる方法を、真言密教を日本にもたらした空海の教えから導き出すという、ちょっと変わった本。
仏教に限らず、宗教には「清貧」のイメージがありますが、空海はそれと対照的に「貧を救うのは財をもってす」と、貧しい人を救うのは「お金」であり、「お金」を稼ぐことは大切なことだとしています。本書では、そんな空海の教えから「財運」を開く心と体の作り方がつづられています。
■腰とお腹は「稼ぐ力の源泉」
著者の松永さんによると、体の各部の中で、特に腰とお腹は「稼ぐ力の源泉」。
ただ、「腹筋を鍛えると金運がよくなる」といった短絡的なものではなく、この部分に意識して力を込めて生活することで、東洋医学で重要視されている「下丹田」に意識が集まるため背筋が伸び、食べる力、行動力、継続力、ぶれない精神など、ビジネスでお金を稼ぐための様々な力が生まれるということです。
確かに、猫背の人はあまりお金持ちには見えません。松永さんも猫背でお金持ちの人には「一度も会ったことがない」といいます。腰とお腹を意識することで姿勢が正され、正しい姿勢で過ごすことで考え方や行動が変わると考えると、この理論はあながち非科学的というわけではなさそうです。
■商談をうまくまとめるポイントは「足」?
「頭寒足熱」という言葉があるように、人の体は「頭が冷えて、足が温かい」状態の時に最も安定し、仕事をしていても能率が上がります。
ところが、大きな商談になると頭に血が上ってしまったり、自分の意見をうまく相手に伝えられない人は、逆に「頭が熱く、足が冷えて」しまっているといいます。この状態では頭はぼんやり、気持ちはイライラしてしまいます。これでは商談に限らず仕事がうまくいくはずもありません。
「頭寒足熱」を保つには、とにかく足を冷やさないこと。特に冬は厚手の靴下や足温器で足を温かくしておきましょう。
■財運に恵まれる人は○○がきれい
このほかに、松永さんは成功者の特徴として「手の指」がきれいなことを挙げています。
人を説得したり交渉するのがうまい人ほど、身振り手振りを交え全身で話します。これらの動きで一番目立つのは、やはり「手」です。つまり、手や手の指をきれいにしておくことは、表現力や説得力と結びつき、それらの力は仕事の実力、ひいては収入と結びついているのです。
今回は、体づくりについて触れましたが、本書では考え方や行動にいたるまで、財運を招き寄せるための秘訣が、空海の教えを例にひいて紹介されています。
僧侶としてだけではなく、今でいう「社会起業家」の一面も併せ持ち、実際にお金を集めて貧しい人たちを救うためのモデルを考えていたとされる空海。
その哲学は、今の時代に生きる人にも通用する部分は多いはずです。
(新刊JP編集部)
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