『すべてが見えてくる飛躍の法則』(アスペクト/刊)の著者である石原明さんの対談連載“人称対談”第三回となる今回は、株式会社ユーグレナの代表取締役社長である出雲充氏をお迎えした。
ユーグレナはミドリムシの学名。ミドリムシは栄養素が豊富なことから食用としても期待されているほか、プラスチックの生成やバイオ燃料、医療技術まで幅広く使われる、奇跡の微生物。出雲氏は、それまで不可能とされていたミドリムシの食用屋外大量培養を世界で初めて成功させ、製品化、事業を展開している。
今回の対談後編では、出雲氏の壮大な“野望”が明かされる!
(以下敬称略)
■2030年には世界中でミドリムシが使われる
石原「出雲さんのビジネスはものすごくインパクトあります。公共的ですし、これまでにない挑戦をしていらっしゃいます。それはすごいことですし、着実に成功に向かっていますよね」
出雲「ただ、使命感や責任感はすごくありますし、世の中の皆さまの期待に答えないといけないというプレッシャーは感じています。ただ、自分自身は欲があまりなくて、お金を儲けるということより、ミドリムシで世界を豊かにしたいという想いが強いんです。ユーグレナの仲間たちもそう思っています」
石原「これから会社にあるもの使って、どんなことを実現していきたいと思っていますか?」
出雲「私は2018年までに、ミドリムシ社会を日本に根付かせたいんです。ミドリムシがいるとこんなに生活が豊かになるということを知って欲しいんですよ。地球温暖化対策はもちろん、飛行機の燃料にもなるし、栄養豊富で食用にもなる。それを2018年までに知ってもらうのが最初の目標です。
その後、2030年までの12年間は、日本でミドリムシがじわじわと実用化していって、さらにそれが海外にも広まる。そして2030年には世界中で日本のミドリムシが欲しいという声があがり、ミドリムシが地球全体で使われるというわけです」
石原「すごく壮大ですけれど、実現できそうなのがこれまたすごいことで(笑)また、僕は出雲さんに大きな期待をしているんですよ。それは、次の世代の経営者たちのリーダーになることです。是非、次世代のリーダーを育成する役目を担っていただければ嬉しいですね」
出雲「ありがとうございます。それはワクワクしますね」
石原「最後にお聞きしますが、そのような人生を達成できた秘訣を教えてくれますか?」
出雲「そうですね。運…ですかね」
石原「なるほど。そう思ってしまいますよね。努力とともに、運をちゃんとつかめるか。それは大事ですよね」
出雲「自分自身、とても引きが強いということは自覚していますから(笑)」
石原「では、今日はどうもありがとうございました!」
(了)
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