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「嫌なお客さん」どう対応する?

 成功にも失敗にも要因があります。何かに成功した人からその要因を聞けば参考にできますし、失敗も同様に学ぶものがあります。
 『あほな奴ほど成功する―みんな!幸せと仲良くなろうよ。』(星湖舎/刊)の著者、中村文也さんが居酒屋を始めた時、接客こそできたものの、料理はまったくの素人だったそう。そのせいか、オープンしてしばらくはクレームの嵐でした。
 しかし、中村さんのお店は大繁盛、今では名古屋を中心に10店舗を構えるチェーン展開を成功させています。
 同氏が成功した要因とは一体何だったのでしょうか。ご本人にお話を伺いました。

―『あほな奴ほど成功する―みんな!幸せと仲良くなろうよ。』についてお話をうかがえればと思います。タイトルにある「あほな奴」というのは、どういった人を指すのでしょうか。

中村「端的に言うと『素直』な人です。子どもの心を持っている素直な人」

―「あほ」であること以外に成功する条件を挙げるとしたらどんなことだとお考えですか?

中村「私は3つあると思っていて、一つは"成功することを信じている人"。それと、もう一つは"他人を喜ばすことを自分の喜びと思える人"、あとは"周りのものすべてに感謝できる人"ですね」

―中村さんは、調理経験なしの状態から居酒屋経営を始めて、見事に成功させたご経験をお持ちです、居酒屋を始めようと思った理由を教えていただければと思います。

中村「居酒屋を始めるまえに水商売の仕事をしていたのですが、そこで接客の楽しさを覚えたんです。ただ、水商売は一生の仕事には出来ないとも思っていました。そんな時に入ったある居酒屋で、"この店は接客が良かったらもっと流行するのに"と感じたことがきっかけでしたね」

―接客を天職だと感じていると本書に書かれていましたが、嫌なお客さんや困ったお客さんにはどのように対応されていましたか?

中村「嫌なお客様とは、"他のお客様達に迷惑のかける人"ですから、そんな人には帰ってもらって次から入れませんし、接客もしません。その人に対してだけは"つまらない店"を演じます」

―接客の醍醐味はどんなところにあるのでしょうか。

中村「お客様ではありますが、プライベートでも友達になれることです。その結果たくさん友達ができます。また、お客様に喜んでいただくことで、自分まで嬉しくなることも醍醐味だと思いますね」
(後編につづく)

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