一流の男は、時に"孤高の存在"と言われることがある。いつも心地よい場所で気心しれた仲間たちとだけつるんでいる男たちとは違い、孤独を背負うそのサマは絵になる。
彼らは孤独と上手く付き合うことで、男としての器を広げているのだ。
では、そんな男たちはどのようにして孤独な時間をつくり出し、男としての器を大きくしているのか? 川北義則氏の著書『「孤独」が一流の男をつくる』(アスコム/刊)からご紹介しよう。
■自分だけの「隠れ家」を持つ
一流の男たちは「孤独」になれる場所を持っている。周囲に自分のことを知っている人は誰もいない、そんな場所。――そう、「隠れ家」である。
川北氏は「隠れ家」には三つの効用があるという。まずは、「リラックス効果」。誰にも邪魔されない状態というのは普段にないほどの「解放感」を伴う。第二の効用は「自分を見つめることができる」こと。そして、最後に「独創力が養われる」ようになること。
誰にも邪魔されない環境で思いきり自分を解放しよう。脳がイキイキと働き出し、思いがけない着想が生まれたりするものだ。
■「一人旅」に出てみる
ただ、若い世代のほとんどは隠れ家が持てるほどの財力を持っていないはずだ。そんなときは「一人旅」が良い。国内の一泊二日旅行であれば二、三万円もあれば十分だ。
一人旅というのは自ら動き出せば、いくらでも世界が動く。川北氏は「人はそれぞれの旅をする。旅において真に自由な人は、人生において真に自由な人である。人生そのものが、実は旅なのである」という哲学者・三木清の言葉を引用している。一人旅の時間、それは自分の人生を考え直す時間なのだ。
■一人でバーに入る
川北氏が新聞記者だった頃に、とある作家に対して「いつか、自分もあんな男になりたい」と憧れを抱いたことがあるそうだ。
その作家はホテルのバーのカウンターに座り、原稿用紙に視線を落としながら、水割りを傾けていた。近寄りがたい雰囲気の中に漂う大人の色気。まさに「孤高」である。
バーのような空間に一人で入り、自然に振る舞えるようになるのも、男の器を大きくするために必要なレッスンとなる。バーテンダーと話しながら、一人を楽しんでみよう。その孤独から悩みの解決の糸口が見つかったり、新しいアイデアが生まれるかも知れない。
■ケータイ、ネットを手放す
ケータイやネットで私たちはいつでも誰かとつながっていられるようになった。では、本当に孤独ではなくなったのか? 誰からもメールが来ないとき、以前よりも増して孤独を感じるようになったのではないだろうか。しかし、川北氏は言う。「みんな一人」である、と。ケータイの電源やパソコンのスイッチを切ってみよう。みんな孤独であることが分かるはずだ。
クリント・イーストウッド監督は「僕は人生をおもちゃに牛耳られたくないんだ」と言ったという。孤独と向き合うこと、それはまずケータイ、ネットから手放すことからはじまるのだ。
■「死ぬまで働く」心構えを持つ
「死ぬまで働け」と聞くと、誰もが「エッ!」と思うだろう。しかし、仕事は人生のほとんどを占める。逆に仕事をしなければ、老け込むのも早い。どんな方法でもいいから、稼ぎ出す力はいつまでも保持しておいたほうがいい。
孤独とは、自立している状態を意味する。経済的にも自立は必要不可欠だ。「稼ぐに追いつく貧乏なし」とは、「働くことをやめなければ、暮らしはなんとかなる」という意味である。「死ぬまで働く」という心構えが、君を不安から解放させ、男としての器を大きくするのだ。
器の広い一流の人間は「孤独」という時間を大切する。それは、自分の人生を冷静に見つめる重要な時間だからなのだ。
本書では「孤独」と上手く付き合っていくための方法が書かれている。いつも誰かと一緒にいて、急に一人になったとき、おそらく多くの人は不安や恐怖を感じるはずだ。しかし、孤独を怖れずに、上手く向き合う。そこに豊かな人生につながる道が開けるのではないだろうか。
(新刊JP編集部)
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