ウォーレン・バフェットという人物をご存じだろうか?
わかりやすく言うと「お金持ち」。それも世界長者番付に25年以上、君臨し続ける大富豪だ。経営する投資会社バークシャー・ハサウェイの株価は45年間で820000%も上昇したといわれている。
わずか6歳で小さなビジネスを始め、着々とお金と知恵を蓄えたバフェットの投資のやり方、考え方とは、どんなものなのだろうか?
ビジネス界の巨人たちのメッセージを通して、一流の働き方やビジネス戦略を学ぶことができる「1分間シリーズ」の一冊である『1分間バフェット』(桑原晃弥/著、ソフトバンククリエイティブ/刊)では、ウォーレン・バフェットの88個のメッセージからバフェット流マネー哲学、バフェットの思考法を解説する。
バフェットは、大富豪と聞くと安易にイメージしがちな「金の亡者」というタイプではない。「自分のために」というよりも「自分を信頼してくれる人たちのために」を重視しているという。投資先を選ぶ時も、株価よりも経営者の人柄や能力を観て判断する。頼まれれば、危機に陥った会社を身の危険もかえりみずに救う。そして原則は曲げない。人格者であるバフェットは世界中から尊敬を集めている。
世の中、良い人もいれば、悪い人もいる。「人」を見て、判断するバフェットにはある基準があるようだ。
バフェットは投資した会社の数字報告は受けるが、経営に細かな口出しはしない。経営陣を集めたり、会議を開いたりもしない。それほど傘下の経営者たちを信頼しているのだろう。では、この信頼の根拠はどこにあるのだろうか。
バークシャ―・ハサウェイの株主総会で「どこで人物を判断しているのでしょう」という質問が出たという。この質問にバフェットは「(私は)大変幸運に恵まれています。ですが、それは大勢の人を振い落した結果です」と答えた。では、どうやってふるい落とすのか。バフェットはしばらくつき合って、相手がどんな発言をするか、何を重要と考えているのか、どんなことに笑うのかといった点を知ろうとする。その手段の1つをバフェットはこう話した。「もし相手が『たやすいことです』と言ったら、それはたいていたやすいことではありません。私たちはその瞬間に警戒します。そういう話は9割がたお断りします」と。
つまり、「たやすいこと」と安請け合いするような人は、信用できないということだろう。人を見る目を養い、信頼できる人材を見極めることが成功するのに重要なのだ。
本書の本筋は、投資の道しるべとして書かれているが、バフェットの考え方は、私たちのビジネスや生活でも参考になることが多いはずだ。
(新刊JP編集部)
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