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「黄昏旅団」 真藤 順丈著

  高校中退、独り暮らしを始めたものの家賃を滞納しアパートを追い出された「グン」は、放浪生活の中で謎の男「タイゼン」と出会う。タイゼンは人間がこれまで生きてきた心象風景が記録された「道」を歩くことができるというが、グンにはその意味がよくわからない。
 しかしグンはタイゼンに強引に誘われ、ある家族ひとりひとりの「道」を歩くことに。平穏な時もあるがきわめてグロテスクで危険なこともある「道」を歩くうち徐々に判明する驚きの事実に、グンは戦慄する―。
 2008年、「地図男」でデビュー、その後もジャンルを超越した異色作・話題作を次々に発表し注目を集め続けている著者が最新作で示す人間の心象風景の描写は超絶的。時に恐怖の果てを、そして時には幸福の絶頂を描きながらそれを「歴史」に接続させた物語は、映画「マトリックス」「インセプション」にも通じる超4次元的な世界を見事に表した傑作だ。

書名:黄昏旅団
著者:真藤 順丈
発行:文藝春秋
定価:2000円+税

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