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「金融緩和はなぜ過大評価されるのか」 藤田勉著

  阿部晋三首相は、昨年末の衆議院選挙中から金融政策の推進を声高にさけび、実際に円安・株高へマーケットは急激に動いた。こうした“実績”ゆえに、日本銀行のこれまでの金融政策があたかも失敗してきたかのような批判も増しているようだ。
 しかし、本当に、金融政策だけで、円安、デフレ脱却、潜在成長率の引き上げ、雇用増・・・と、山積する課題を一挙に解決できるのか。根拠に乏しい日銀批判と政治家による不適切な圧力は、日本経済に取り返しのつかないダメージをを与えかねない。本書は、日銀の役割やあり方、金融政策の効果について、海外との比較も交えて分析した日銀論である。
 黒川東彦(はるひこ)総裁率いる新体制は、インフレ率2%を目指し、緩和策の量的・質的拡大を表明しているが、それが実体経済の底上げにつながるのか。本書は先行きをみるのに参考になる。

書名:金融緩和はなぜ過大評価されるのか
著者:藤田勉
発行:ダイヤモンド社
定価:1575円

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