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「プールサイドの彼方」朝比奈あすか著

 何とも「イタい」。それが正直な感想。
 主人公のひとみが大学に入るところから時系列に物語は展開され、就職、結婚、子育て、離婚と経験していく。その中で彼女が大事なのはいつも「自分」。とにかく自尊心も自信も高い。
 今から思えば何て自分は粋がっていたのだろうと、昔を振り返り恥ずかしく思う・・・なんて人もいるが、それは今はきちんと大人として成長しているからこそ思えること。
 しかし彼女は“粋がった”まま。子供に愛情も注ぐが、やはりそれは「自分の思う通り」に。何て嫌な女なのだろう。だが、ここまで自分に忠実に生きられる彼女を少しうらやましくも思う。そんな自分にやましさを持ってしまう。どこかイタい所をつかれるような作品。

書名:プールサイドの彼方
著者:朝比奈あすか
出版社:実業之日本社
定価:1680円

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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