仕事や人間関係だけでなく、天気が悪くてなんとなく憂鬱など、些細なことでも抱えてしまうストレス。気にしなければそれで済むのだが、どうしても気になってしまう心のどんより感である。これに対処する方法を持っているかどうかは、実は毎日の充実感とけっこう関係するのではないか?
多くの人は、ストレスに「打ち勝つ」ことを試みる。だが、これはあまりいい方法ではないかもしれない。人間関係にしても、仕事の内容にしても、天候にしても、ストレスの大元を絶つのは難しい。なにせそれは、自分でコントロールできるものではないのだ。
だから、ストレスと「うまく付き合っていく」という方向に舵を切ることが必要になる。
『ビジネスマンの人生を激変させるしなやかな心のつくり方―カリスマ整体師が心のストレッチの極意を伝授する』(齊藤仁重著、セルバ出版刊)では、整体師の齊藤仁重氏が、整体の奥義や東洋医学の観点から見た日常生活でのワンポイントアドバイス、施術をしたプロアスリートやVIPたちから学んだ秘伝を解説する。
では、どのようにストレスと上手く付き合っていけばいいのか。万人に当てはまる明確な答えを示すのは難しい。ただ「これはやらない方がいい」というものはあるようだ。
・怠け者の自分を責めない
自己嫌悪も一種のストレスとして感じられる。たとえば運動したほうがいいのはわかっているけど、身体を動かすのが面倒で行動に移せない時、「なんて自分は怠け者なんだろう」と自分を責めてしまいがちだが、その必要はない。
重要なのは「身体は動かしたいけれど、気力が湧いてこない」ことに対して、「なぜ気力が湧いてこないのか」を考えることだ。以下の4つに注目する。
・身体によい食事をきちんととる
・そうすれば内臓が活発に動き始める
・内臓が元気になれば身体も心も元気になってくる
・結果として、自然と身体を動かしたくなる
身体を動かす気力が湧かないのは、きちんとした食事をしていない、睡眠不足、生活習慣の乱れが考えられる。「気力が湧いてこない。怠け者だ」と自分を責める前に、日頃の生活習慣を考える。心のストレスを解消していくには、きちんとした生活習慣を送ることが必須なのだ。
・自分の性格を変えようとしない
自分の性格を変えることでストレスに対処するのもまちがいだ。だから、人間関係でストレスを感じている人が、自分の性格を変えることで問題を解決しようとするのも、あまりいい方法とはいえないようだ。
社交性に欠ける(と自覚している)人が、無理をして社交的に振る舞おうとすれば、それだけでかなりのストレスになってしまう。ストレスを感じてまで、自分にはないキャラクターを演じる必要はないのだ。人のタイプはそれぞれ良さがあるので、ありのままでいい。
ストレスが多くかかると心身の不調を来すのは誰もが実感したことがあるはず。そうならないためにも、自分なりのストレスとの付き合い方を見つけていくことが大切なのだろう。本書はその手助けをしてくれるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)
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