子どもの可能性を広げたい。
世界で活躍する人になってもらいたい。
好きな仕事について成功してほしい。
そんな風に、自分の子どもに対して夢や希望を抱く親は多いと思います。では、同じように子どもを愛しながらも、「成功する子ども」と「成功しない子ども」が出てきてしまうのはなぜでしょうか? どこに違いがあるのでしょうか?
『世界に通用する子どもの育て方』(松村亜里著、WAVE出版刊)では、「成功する子ども」にするための子育て法を解説。著者の松村亜里さんはニューヨークで活躍する、新進気鋭の心理学者で、自らも二人の子どもを育てるママさんです。松村さんは、今ニューヨークで話題の「ウェルビーイング」と「ポジティブ心理学」の観点から、科学的に検証された最新の子育て論を説いています。
ポジティブ心理学の研究では、「成功するから幸せになるのではなく、幸せだから成功する」ことがわかっています。
生まれ育った家や収入、生活環境で幸せが左右されるわけではありません。「今、幸せ」な子どもは将来、心理的、身体的、社会的にバランスよく「成功する子」になるといいます。つまり、子ども時代が幸せであれば、視野が広がり、挑戦欲が出て、スキルが高まり、心を開いて人とのつながりができ、さまざまなリソースを形成していけるのです。
子どもが学校で100点を取ったり、上手にできたりすると「すごいね!」「偉いね」「賢いね」などと、結果にフォーカスしたほめ方をしてはいませんか?
実は、この結果に注目したほめ方は、次への成績によい結果をもたらさらないといいます。それよりもプロセスに注目して、「すごく集中して勉強したんだね」「努力したんだね」とほめる方が大切なのです。才能や能力は生まれつきではなく、努力次第でずっと伸びていく。そのことを子ども自身が理解すると、失敗を恐れず、何事にも挑戦する心が生まれます。
子どもは自分の感情を否定され続けると、自分のネガティブな感情を否定するようになります。例えば、「〇〇ちゃんが嫌い!」と子どもが言ったとき、「そんなこと言うものじゃありません。あの子はいいよ」と答えていませんか? そんなときは、子どもの気持ちを否定せずに受け止めて、「〇〇ちゃんのことをよく思っていないのね、何かあったの?」と聞いてみましょう。
気持ちを受け入れてもらうと、子どもは自分でその気持ちを処理して、自分で次へ進めるのです。さらに、子どもの気持ちを認める「共感」は、親子の絆を強め、IQもEQも高まります。
いかがでしょうか? 子どもは育つ環境から学び、成長していきます。そして、かつて流行した子育て論「ほめるだけでいい」「小さいときに苦労させろ」などの考え方は、さまざまな研究から変わってきています。
本書では、子どもがやりたくないことはどうしたらいいか、子どものコントロールをいつ手放すかなど、著者自らの経験と研究結果から具体的な方法を教えてくれています。子育ての方法を変えるのは、何歳からでも遅くはありません。ぜひ本書を手に取って、親自身も幸せになる子育てをしてみてはどうでしょうか。
(新刊JP編集部)
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