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袖丈は何センチが正解? 印象がグッと良くなる「スーツ」のチェックポイント

  • 書名 Dr.久美子流 服のリフォーム術
  • 監修・編集・著者名内本 久美子
  • 出版社名万来舎
  • ISBN9784908493270

ビジネスパーソンにとって「見た目の印象」は仕事の成否を左右する大事な要素のひとつだ。
心理学では、人の第一印象はわずか5秒程度で判断され、見た目が与える印象は9割を占めると言われている。服装にはとことん気を使っていきたいところだ。

実は、既成のスーツのサイズに身体がピタリと合っている人は少ないという。サイズ感が合っていないスーツは、シワが寄ったり袖丈の長さが長すぎたり短すぎたりして、全体的にだらしない印象になる。

とは言え、ジャストフィットするフルオーダーのスーツをつくるのは、金銭的に厳しいという人も多いだろう。そこで知っておきたいのが「服のリフォーム」だ。

『Dr.久美子流 服のリフォーム術』(万来舎刊)の著者であり、株式会社心斎橋リフォームのチーフフィッター兼東京・丸の内店店長である内本久美子氏は、「直した服は着る人を素敵にする」と述べる。では、印象の良し悪しを決めるチェックポイントはどこなのだろうか。
本書からいくつか紹介してみよう。

■人目につきやすい「袖周り」をチェックしよう

男性のスーツの基本はやはりジャケット。その中で、動かしたりデスクの上に乗せたりすることから意外に人の目につきやすいのが「袖周り」だ。

まず、「袖丈」は、テーブルに肘をのせて曲げた状態で、シャツのカフが2.5~3cm出るのが理想的。立った状態で袖口から1~1.5㎝程度シャツの袖が見えるのがベストだ。

また、気にする人は少ないが、重要なのが「袖の太さ」。袖幅は細い方がエレガントな印象だというのが紳士服界の定説になっている。さらに「袖口の意匠」を気にすると、細部まで配慮が行き届いていることが見せられるので印象を格上げすることにつながるという。

■自分では見えないからこそ気をつけたい「バックスタイル」

スーツの身だしなみをチェックするとき、ほとんどの人は鏡を見るはずだ。しかし、鏡では見えないところにも気を使うと印象はさらにアップする。

まず、気をつけたいのは背側のウェストから裾にかけて入った「ベント」と呼ばれるスリット。 ちなみにベントが裾の両脇にあるものは英国式の「サイドベンツ」(スリットが複数なので「ベンツ」)。一般的な中央に施されたものは「センターベント」という。

ベントは常に開いていてはいけない箇所だ。ジャケットのサイズが合っていないと、生地が引っ張られ、ベントが開きっぱなしになってしまうので気をつけよう。

またバックスタイルでは「ツキ」にも注意したい。首の後ろの部分に横ジワが入り、その部分が山形に盛り上がることを「ツキが出る」「ツキジワが寄る」と言う。
「ツキ」はジャケットの背幅が足りないために出てくる。後姿のシワは意外に目立つ。取引相手を先導したり別れ際で背中を見せたりしたときに「ツキ」が出ていると、だらしない印象を与えてしまうだろう。

■女性が気をつけたい「シャツ」の着こなし

女性の活躍が目覚ましい昨今、スーツ姿の女性も数多くいる。男性と女性では身体の特徴が違うが、そのチェックポイントは男性のものが概ね当てはまるという。

女性ならではのポイントがあるのが「シャツ」だ。男女ともに体にピタリと張り付くように着るのが基本だが、男性はシャツにネクタイを締めるが女性は締めない。
そのため、鎖骨の部分がちらりと見える程度にボタンを外すと首回りがキレイに映えるという。
このとき、襟元にできたドレープ(自然にできた布のたるみ)がニュアンスをつくる。やわらかい印象を与えたいか、凛とした印象を与えたいかで素材の違うシャツを着るといいだろう。

 ◇

本書ではこの他にもパンツやベルト、靴、財布、さらにはジーンズやカジュアルアウターなどに至るまで詳細にチェックポイントが解説されている。

服のリフォームの利点は、愛着があったり素材が気に入っていたりする手持ちのスーツを、サイズ感を調整することでそのまま着続けられるということ。しかも、それぞれの箇所を数千円程度からリフォームできるようだ。

「左右で袖丈のバランスが悪い」「着丈はピッタリだけど、肩周りのサイズが合わない」といった場合は、思い切ってリフォームすることでジャストフィットした好印象のスーツに生まれ変わらせることができるだろう。

(ライター/大村佑介)

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