フリマアプリとして定着した「メルカリ」。今年は6月には日米合計で4000万ダウンロードを達成し、国内に限れば3000万ダウンロードというモンスターアプリだ。
その「メルカリ」で商品を仕入れ、「Amazon」で売るというスマートフォン一台あればできる「スマホせどり」が話題になっている。
インターネットを利用したせどりビジネスは手軽にできる副業、お小遣い稼ぎとして実践者も多くいるが、この「スマホせどり」はパソコンではなくスマートフォンさえあればできてしまうのが特徴だ。
『月10万円ラクに稼げる「スマホせどり」入門』(日本実業出版社)の著者であり、「メルカリ」がブレイクする前からせどりビジネスで利用してきた斉藤啓太さんに、「スマホせどり」のイロハについてお話をうかがった。
■「スマホせどり」、なぜ「メルカリ」で商品を仕入れるの?
――これまでのネットせどりはAmazonやヤフオク!など、パソコンを使ったビジネスが中心でしたが、この「スマホせどり」はスマートフォンだけでお小遣い稼ぎができてしまうという点が新しいです。
斉藤:そうですね。せどりは、商品を安く仕入れて、別の場所で高く売るというビジネスですが、この「スマホせどり」は「メルカリ」というフリマアプリを使って商品の仕入れを行います。
お小遣い稼ぎや副業としてネットせどりをはじめる場合、家にいる時間やスキマ時間に片手間でやるという人が多いと思いますが、「メルカリ」はアプリなのでいつでもどこでもできるのが大きな利点です。
また、出品のしやすさから、多くの人が利用をしています。そのためか、まだ商品の相場観が定まっていないところがあるんですね。だから思わぬ掘り出し物が格安で手に入ることもあるんです。
――他に「メルカリ」で仕入れをするメリットについて教えて下さい。
斉藤:「メルカリ」では、「エスクローサービス」という売買サービスが構築されています。出品者と購入者が直接お金のやり取りをせずに取引できるので、お金が振り込まれない、商品が送られてこないといったトラブルに悩まされなくなります。
なので、今までインターネットで物の売り買いをしたことがない層の方々がたくさん使っています。初心者も取引に対して不安を持つ必要はありません。
ただ、もちろん商品説明の部分に「新品」と書かれていたのに使った形跡があった、説明と違う商品が送られてきたなど、出品者のモラル的な部分でトラブルになることがあります。
そうしたトラブルを未然に防ぐためにも出品者の評価などをチェックしておくべきでしょうね。
――斉藤さんの提唱されている「スマホせどり」では、「メルカリ」で仕入れた商品を「Amazon」で売ることをすすめています。これは何故ですか?
斉藤:「メルカリ」で出品してもいいのですが、先ほど言ったように相場観を持っていないユーザーが多いのと、「Amazon」の方が在庫管理含めて段違いで出品がラクという点があげられます。
Amazonの配送代行サービス「FBA」(フルフィルメント・バイ・アマゾン)は、出品者が商品をFBAの倉庫に納品すると、商品の保管から注文処理、ピッキング(商品の仕分け)、梱包、発送までをAmazon側が代行してくれるというものです。
もしこのサービスがなければ、私自身、せどりビジネスで成功することはできなかったと思います(笑)。すべての商品を自宅に保管しないといけなくなるわけですから。基本的にはこの「FBA」を使うのが確実ですね。
――「Amazon」の出品もスマホだけでできるのですか?
斉藤:はい。スマホ向けに「amazon seller」というアプリがあるので、それを使って出品します。詳しい手順は拙著で説明しているのでぜひ参考にしてみてください。
――フリマアプリは「メルカリ」のほかに「ラクマ」など複数ありますが、使い分けなどは必要ですか?
斉藤:基本的には「メルカリ」に絞った方が良いと思います。一番出品数が多く、その分商品も安く探すことができるので。
(後編へ続く)
『月10万円ラクに稼げる「スマホせどり」入門』の著者、斉藤啓太さん