SNSを開いてみると、友人たちの人生が色鮮やかに見えることはないでしょうか。
「結婚しました」「子どもが生まれました」「旅行しました」「仕事で○○に会いました」「大好きなお店でご飯食べました。美味しかった!」などなど、そこには充実した人生模様が広がっていて、自分の人生が急につまらなく思えてきたりします。
私たちは、いつでも他人と比較して生きているのです。
しかし、その比較が自分を生きにくくさせていて、なおかつ不幸への入り口になっているかもしれません。
『比べずにはいられない症候群』(香山リカ/著、すばる舎/刊)は、精神科医の香山リカさんによる、他人の行動や価値観に振り回されないための心の処方箋。「いいな」「私ってダメな人間だ」「ずるい」「なんであの人ばかり」といった嫉妬や自己嫌悪から解放されるための考え方がつづられています。
■「結婚しました!」年賀状の対処法
毎年お正月に届く年賀状。今ではメールやSNSで「あけましておめでとう」という言葉を交わすことも多くなりましたが、やっぱり年賀状が来ると嬉しくなりますよね。
問題なのが、20代後半から少しずつ多くなってくる「結婚しました!」報告を兼ねている年賀状。とても素晴らしいことだし、素直に祝福したい。でも、心のどこかが引っかかる。
おそらく、そうした年賀状の多くはウェディング姿で結婚相手と写っている写真が載っていることでしょう。いわば幸せのピークともいうべき瞬間です。ここで嫉妬をしたり、「自分は…」などと比較をしたりしてしまうと、身がもちません。幸せに溢れた年賀状が届くのは、一枚だけではないのですから。
香山さんはこうした年賀状を何十枚も受け取ったそうですが、「だんだんあわれみの心を感じるようになってきました」といいます。これがこの人の人生の頂点であり、あとの10年、20年はごくふつうの生活が続き、さらに夫の家族や親族、ママ友などとの人間関係によっては苦労が何倍も増える。精神科医という職業上、人の悩みを聞くことが多い香山さんですが、「悩める女性」のおよそ7割は「夫との不仲」や「姑の無理解」など、結婚生活に関する問題なのだそうです。
そして、もしあなたが結婚していなくて、既婚の友人が結婚生活をこれみよがしに自慢してきたときは心の中で「かわいそうな人ね、よほど悩んでいるみたい」と同情してあげましょうと、香山さんはアドバイスしています。
■比べてしまう人には特徴がある
どんなに今の生活に満足していても、誰かと自分を比べてしまうことはよくあります。しかし、度が過ぎてしまうと、精神的にもよくありません。
香山さんは、比べあいがやめられない人に共通する特徴を「比べあいの法則」として4つ、あげています。
(1)常に自分よりも恵まれている人、幸せな人と比べる
(2)自分も恵まれているかも、幸せかも、ということは目に入らない
(3)相手は「幸せに見える」というだけで、本当は違うかもしれないなどとは考えられなくなる
(4)自分がいまの生活に満足していても、「あの人のほうが上」という相手が見つかるとすぐに比べあいをしてしまう
当てはまってはいませんか?
幸せの基準は時代によるものですから、一時的な価値観に惑わされるのは「時間の無駄」なのかもしれませんが、分かっちゃいるけどやめられないのが「比べあい」です。
本書では結婚や恋愛の比べあい、人間関係の比べあい、ライフスタイルの比べあい、仕事などのやりがいや努力の比べあいが紹介されているとともに、比べあい地獄にハマらない法則が掲載されています。
「となりの芝生は青く見える」という言葉があるように、他人の生活は表面的には良く見えるものです。それに惑わされないためにも、他人の価値観に振り回されない「自分だけの幸せ」を追求する心が大事なのではないでしょうか。
(新刊JP編集部)
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