最近太ってきたから野菜も食べるようになったという人も多いはず。
特に毎日遅くまで働くビジネスパーソンは、食べるものが偏りがちになるので、意識的にサラダを食べているという人もいるはずです。
でも、ちょっと待って下さい。
いくら野菜があっても、甘辛いタレがかかった焼き肉や、お米から箸をつけていませんか? 実は、これがいけないのです。
ダイエットをより効果的にするために大事なのが、「食べ順」。食べ順を誤ってしまうと、ダイエットの効果が薄くなる…と指摘するのが野菜料理研究家の庄司いずみさんです。
では、どこで野菜を食べ、どこでお米を食べればいいのでしょうか。庄司さんの著書『いますぐできる3ステップ!野菜食べ順ダイエット』(集英社/刊)のアドバイスを参照してみましょう。
■あなたの食べ方は問題だらけ?
日本人のNG食事マナーの一つが、汁ものだけ、おかずだけという「ばっかり食い(片づけ食い)」です。ただ、確かにマナーとしてはNGなのですが、ダイエットを考えた上での「食べ順」を意識すると、この食べ方は「あり」といえます。
ばっかり食いで問題なのが、おかずとごはんが必ずセットになること。
知らず知らずにごはん(炭水化物)の摂取量が多くなり、さらにごはんをおいしく食べるために、おかずの中でも味の濃い肉や魚に箸がのびがちになります。すると、野菜に行くつく前にお腹いっぱいになってしまう…ということが起こるのです。
「楽しみは最後にとっておきたい」「好きものから先に食べたい」など、それぞれ好みがありますが、もしダイエットを考えているのであれば、もしかしたら自分の好きな食べ方をやめる必要があるかもしれません。
■痩せる食べ順の3ステップ
痩せるための「食べ順」は大きく3つのステップに分かれます。
ステップ1:生野菜
ステップ2:温野菜
ステップ3:スープや汁もの
「生野菜」→「温野菜」→「スープや汁もの」を順々に一皿ずつ食べていきます。このステップを踏んでしまえば、あとは何でも自由に食べていいと庄司さんは言います。炭水化物もお肉も自由に。もちろん食べすぎは厳禁ですよ。
さて、なぜこのステップが大事なのでしょうか。
ステップ1「生野菜」は食物酵素を摂取するのに良いのと同時に、その酵素があとから食べたものの消化を助ける効果があると庄司さんはいいます。
ステップ2「温野菜」で摂取するのは食物繊維。もちろん、生野菜にも含まれていますが、生野菜はあまり多い量を食べられません。水溶性食物繊維は、太る原因の糖質や脂質の吸収を防ぎ、不溶性食物繊維は腸のぜん動運動を引き起こし、消化管で余分な栄養が吸収されにくくなります。
そして最後のステップ「スープや汁もの」は、食物繊維のあとに水分を取ると、お腹がふくらんで満腹感が生まれるため。その後に待っている糖質の多い炭水化物や、脂質の多い肉料理、魚料理などが適量で満足できるようになります。また、温かい汁物は内臓を温め、体温が上昇する効果もあります。
普段つい食べ過ぎてしまいがちな肉や魚、お米などの炭水化物の摂取を抑え、消化と代謝をよくすることがこの3ステップの狙いなのです。
■コンビニ食も「食べ順」を意識すべし!
ここまでが「食べ順」ダイエットの基本的に押さえておかなければいけない部分。
そして、ここからが『いますぐできる3ステップ!野菜食べ順ダイエット』の真骨頂ともいえる部分です。この3ステップを「コンビニ」「定食屋」「お弁当」「居酒屋」「そば屋」「焼き肉屋」「ファーストフード店」といった私たちがよく使うご飯屋に当てはめ、どのような順番で食べれば太らないかを説明してくれているのです。
例えば「コンビニ」では、カレーや麺類、お弁当などともに、サラダやお惣菜などの小さなおかずを組み合わせることがポイントだと庄司さんはアドバイスします。
食生活は、なかなか変えられるものではないもの。だからこそ、その中で出来ることを少し意識して実践することが大事になります。
野菜を食べるようになったけれどなかなか痩せない人、忙しくて食生活にまで気が回らない人、家族に健康的に痩せてほしい人などは読んでみるとヒントがあるはずです。
(新刊JP編集部)
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