あっという間に4月が終わり、今週から早くも5月。
さて、5月といえば「五月病」の季節です。五月病は新入社員だけではなく、転勤や新しい部署への配属、上司や部下との関係など、新しい環境に疲れた人がかかる病気です。そんなビジネスマンに特効薬となるのが今回ご紹介する本『引きずらない人は知っている、打たれ強くなる思考術』(豊田圭一/著、クロスメディア・パブリッシング/刊)です。
何か大きな失敗をやらかしたり、誰かに怒られたり、予定通りに物事が進まなかったりすると、落ち込んでしまいますよね。
こんな時、すぐに立ち直れる人もいれば、何日も、何か月も引きずってしまう人もいますが、もしあなたが「引きずってしまう人」なら、その原因は何なのでしょうか?
もちろん、生まれつきの性格もあるでしょう。しかし、それだけではありません。なぜなら「打たれ強さ」や「立ち直りの早さ」というは「スキル」であり、それさえ身につければ誰でも、「落ち込まない人」や「切り替えの早い人」になれるからです。
では、そのスキルとは一体どのようなものなのか。
■失敗についての捉え方
これは、基本的な考え方の話なのですが、「失敗をどう捉えるか」というのは落ち込み方を左右します。
たとえば、まったく予想外のことで失敗した時と、「失敗するかもしれないな」と思っていたことで失敗するのでは、やはり予想外に失敗した時の方が落ち込むはず。
それならば、「失敗することは前提」として、あらかじめ気持ちを切り替えておけばいいのです。
消極的な姿勢のように思えますが、こうすることで、失敗した後に落ち込む時間を最小限に留め、「今からどうすればいいだろう?」と前を向くことができます。
■自分と相手の立場で考える
現状から距離を置いて、客観的に見てみることも、落ち込みから気持ちを立て直すスキルです。上司に怒られて落ち込んでいるとしたら、自分の心理状態だけでなく、上司はなぜ怒っているのか、自分のどんな行動が上司を怒らせてしまったのかということも考えてみましょう。
両者の状態を客観的に把握することができれば、同じことが起こらないためにどうすればいいのかが見えてくるはず。自分の感情からいったん離れて、現状を俯瞰することも、落ち込みを長引かせないスキルだといえます。
■とにかく、目の前のことに集中してみる
「打たれ強さ」「立ち直りの早さ」というのは言いかえれば「ストレスへの耐性」です。落ち込んだ時に限らず、大きなストレスがかかった時、それをいかに逃がし、意識の外に置くかというのは、ストレス社会である現代では必須の技術。
この技術として有効なのは、「目の前のことに集中すること」だといいます。直面している困難やストレスの原因となっているできごとを、細かく分解し、一つひとつの作業のレベルまで砕いたら、あとはそれを粛々と進めればいいだけです。問題の大きさにパニックになりがちな人は、このやり方でストレス回避を目指しましょう。
何か失敗したり、人から怒られた時は、反省することも大事ですが、しっかり反省したらスッパリと切り替えることも同じくらい大事なこと。
打たれ強く、切り替えが早い人になるために必要なことは、本書に網羅されていますので、メンタルの弱さを自覚している人、最近物事がうまくいかず元気がない人は、参考にしてみると自分を変えるきっかけが掴めるのではないでしょうか。
(新刊JP編集部)
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