いつ会ってもスリムな体型を保っている人たちがいます。しかも、その人が自分よりたくさん食べていたりすると、自分の体型と見比べて、「結局、体質の問題なんだ」と、ついあきらめてしまっているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、精神科医としての視点から「太らない食べ方」を研究している奥田弘美さんは、脳の使い方を変えるだけで、いつまでもスリムでいることが可能になると述べます。
では、そんな画期的な“脳ダイエット”のキモとは一体なんでしょうか。
『何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから』(扶桑社/刊)の要点をご紹介しましょう。
■意外な脳のセンサーとは?
健康的でスリムな体型を保っている人たちに共通してみられるのは、「お腹がすかないかぎり食べないということを徹底していること」と奥田さんは指摘します。
空腹感を覚えるまでは、基本的に食べ物を口にしないのです。
「そんなの普通では?」と思う人も多いかもしれません。でも、胸に手を当ててよーく考えてみてください。昼食でも夕食でも間食でも、あなたは「お腹が空いた!」と感じてかたとっているでしょうか? 「食べる時間だから」「口寂しくてなんとなく」という程度の気持ちで食べている人がきっと多いことでしょう。
奥田さんいわく、この「空腹感」こそが人間が持ち合わせている、スリムをキープする脳のセンサー。
特に小学校低学年くらいまでの子供は、お腹がすいているときにしか食べようとしません。ハンバーグのような大好物の食べ物でも、おなかがすいてなければ見向きもしないし、逆におなかがすいていれば苦手な野菜が入っていてもちゃんと食べてしまう。それだけ空腹感に従順なのです。彼らのような食生活がスリムな体型を保つうえで理想的なのですが、大人になるとさまざまな理由で空腹感を無視して、必要以上に食べすぎてしまうのです。
■スリム体型を維持できないアウトな食べ方とは?
では、どんな食べ方がアウトなのでしょうか。
1)「3食きっちり規則的に食べなければ、健康に良くない」という考えによる「健康志向食べ」
2)「美味しそうだから」「珍しいから」「上等な食べ物だから」今食べとかなきゃ!という「目で見て食べ」
3)「残してはもったいない」「食べ物を残すべきでない」などという「道徳的思考食べ」
4)「勧められているから」「みんなが食べているから」といった「付き合い食べ」
5)「なんとなくイライラするから」「口が寂しいから」といった「気晴らし食べ」
いかがでしょうか。実はこれらは特にお腹がすいていないときについついやってしまいがちな食べ方です。そして、過剰金の積立口座のごとく、前に食べたものの余ったエネルギーが体に脂肪となってどんどん蓄積されていきます。
脂肪は「食べたけれど使われなかったエネルギー」なのです。
スリムな人たちは食べることに対して必要以上に執着しません。それは空腹で食べると食べ物は何を食べても美味しいということを経験的に知っているから。
「空腹で食べるもの」こそが何よりも最高のごちそうだと認識していると奥田さんは強調します。この感覚さえつかむことができれば、スリム体型をゲットしたも同然です。
本書は、医学的見地に基づいた「脳を使ったダイエット」のルールを教えてくれます。
運動もしているし、食事も気をつけている。でも、どうしても痩せない!という方は、ぜひ参考にしてみてください。
(新刊JP編集部)
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