「世界一周旅行」や「秘境」、「冒険」といったワードは何歳になっても魅力的ですよね。特に「冒険」は大人になった今でもなお憧れている人は多いはず。
『新・世界怪魚釣行記』(扶桑社/刊)の著者、武石憲貴さんは世界中の海や川に潜む「怪魚」を求めて旅を続ける、という「怪魚ハンター」です。その活動はテレビなどでもお馴染みになっていますが、これまで旅した国はなんと37カ国!
今回は、そんな武石さんがどんな獲物を釣り上げたのか、本書のエピソードから簡単にまとめてみました。
■巨大!2m超のアリゲーターガー
アメリカ南部の川に生息するアリゲーターガーを求めてテキサス州にやってきた武石さんは、現地ガイドから最大2.9mの大物がいたことを聞かされます。それなら自分も、と巨大アリゲーターガーを狙いますが、釣果はイマイチ。しかし、3日目にようやく大物がかかります。暴れまくる獲物と壮絶な格闘の末、見事2.03mの大物をゲット!
■凶暴な牙を持つ珍魚・カショーロ
下あごに強烈な牙を持つペーシュ・カショーロを水族館などで見たことがある人もいるでしょう。しかし、アマゾン川に生息する野生のカショーロはさらにインパクト大です。
5cmはあろうかという牙で突かれたら人間でも大けがは避けられません。そして、さらに厄介なのはその注意深さ。長時間にわたる慎重なやりとりの末、なんとか大型のカショーロをモノにしました。
■光輝く黄金の魚・ドラード
南米大陸にしか生息しない「ドラード」はその名前(dorado=金)の通り、黄金色に輝く怪魚です。
しかし、大きなものは1mにも達し、釣り上げるのはなかなか困難。武石さんもルアーを壊され、釣り針を引き伸ばされるなど、そのパワーを実感することに。しかし、徐々にコツを掴み、アタリを引いた後はなんとか網で船に引き揚げ成功!
この他にも、「銀鱗の巨神」の異名を持つターポン、カザフスタン・イリ川のオオナマズ、ブラジルに棲む4m超の巨大ワニなど、武石さんの旅と、怪魚・珍魚(中には魚ではないものも……)との戦いの記録が、本書にはワイルドにつづられています。
「怪魚ハンター」というと野生味あふれる、大柄なイメージですが、武石さんは一見、そうは見えない人あたりのいい陽気で気さくな人物。言葉も文化もわからない場所に行っても現地の人に愛されて、自然にその土地に溶け込める独特の魅力を持っています。
そして、驚くことに武石さんはカナヅチ。それにも関わらず大物を求めて、川や海に引きずり込まれる危険もかえりみず、命がけでアタックするという勇気は特筆ものです。
前著『世界怪魚釣行記』(扶桑社/刊)と共に、本書は旅好き・冒険好きの心をワシ掴みにすることは間違いありません。
武石さんが釣り上げた怪魚の写真はこちら。“ホンの一部”です。詳しくは本書で!(http://www.sinkan.jp/news/index_4484.html)
(新刊JP編集部)
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