どんな業種でも「新規顧客獲得」が難しいというのは同じで、「既存客向けのルート営業よりも新規顧客開拓の方が好き!」という営業マンはなかなかいないはず。
それもそのはず、アポなしで訪問しても門前払いが関の山ですし、そもそもアポイントを取るのは簡単ではありません。電話でアポイントを取ろうとしても、営業とわかった途端に相手の対応は冷たくなるもの。
『ノルマ250%を達成する ストレス「ゼロ」のテレアポ成功術』(川島亮一/著、日本実業出版社/刊)は、この「アポ取り」の成功率を飛躍的に高めるノウハウが明かされた一冊。
今回はその中から、アポイントに高確率で結びつく「メール」のテクニックを紹介します。
■相手を怒らせず、最後まで読ませるメールとは?
かつては「アポ取り」といえば、いきなり電話をかけて面談の約束を取りつける方法が主流でした。しかし、このやり方では、100件中1件アポが取れればいいほうだと言われていてきわめて非効率です。商品に興味のない相手に対して、セールストークをして、説得するのは、ふつうの人にはなかなかできるものではありません。
このアポ取得率を上げるコツは、セールストークを磨くことではなく、「自社商品への興味の有無」を電話ではなく別の方法で興味を判断することです。
取引したことのない会社にメールを送ってアポイントを取りつけようとする場合、基本的には相手企業の「問い合わせフォーム」を使うことになります。ただ、前提として「問い合わせフォーム」は商品への問い合わせや質問をするためのものであって、「営業メール」を送るためのものではありません。
ここに注意せずにメールを送ってしまうと、相手に不快感を持たれますし、少なくとも最後まで読んでもらえないでしょう。
では、どのようなメールを送ればいいのでしょうか。
■メール冒頭で自己紹介はNG
川島さんによると、「アポ取り」のためのメールは、
1.冒頭(=問い合わせをした理由)
2.自社紹介(=どんな会社か)
3.商品・サービス紹介(=どんな商品か)
4.結び(=相手に期待するアクション)
の4つのパートで成り立ちます。
中でも細心の注意を払うべきなのが「冒頭」です。
まず、「件名」はあまりにキャッチーなものは避けるべき。それだけで営業メールだと相手にわかってしまい、読んでもらえないので、「○○についての問い合わせ」など簡素なものを心がけましょう。
そして、本文に入るわけですが、やってはいけないのが「自己紹介から入ること」です。
たとえば「○○株式会社の○○です。弊社では○○といった商品を提供しております。必ずお役に立てると思いますので、一度お時間を頂戴できればと思います。」などと書くのはNG。
これでは売り込み色が強すぎて、相手に警戒されるだけ。そして一度警戒されたら、もう何を言っても聞いてもらえないのが「新規顧客獲得」という仕事です。
つまり、メールの冒頭では、極力「売り込み」は避けるべきで「○○(地域)の税理士事務所と、提携したくご連絡しました。ホームページに記載されている○○先生の理念を拝見して、人と人とのお付き合いを、非常に大事にされている方だと見受けました」などとした方がベターです。
「結び」の部分も注意しましょう。興味の有無を返信してもらうように書くのです。
例えば、「お手数ですが、『興味がある』『興味がない』とだけでもご返信いただければ幸いです。ご興味いただけたなら詳細をお伝えできればと思います。ご興味いただけない場合は電話連絡をお控えいたします」と書いておきます。
この冒頭と結びのほかにもメール文面の工夫や、メール送信後の電話でのアプローチの手法が紹介されており、アポ取得率を大いに高めてくれるやり方が明かされていますので、悩める営業マン・アポインターの方々はぜひ一度チェックしてみてください。
(新刊JP編集部)
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