今年、流行したフレーズの一つである「いつやるか?今でしょ!」でおなじみの東進ハイスクールの現代文講師の林修氏。テレビを中心にメディアでも見かけることが多くなった。間違いなく、今年大ブレイクした人の一人だ。
そんな林氏の初の著書が、昨年3月に出版した『いつやるか?今でしょ!』(宝島社/刊)だ。本書は、林氏自らの豊富な体験を凝縮した「学び」の詰まった人生の指南書である。
普通のことは、やろうと思えば誰にでもできること。しかし、それがちゃんとできていない場合も多い。今日からでも取り込めることなら、今すぐやるべきだろう。本書では、今すぐやるべき基本の習慣として紹介されている。
基本の習慣の中でも、最も基本になるのが挨拶だ。挨拶を誰にするかと言えば、もちろん声をかけるその相手。しかし、挨拶はその人にだけでなく、世間が挨拶するわたしを見る機会でもあるのだ。「元気に、大きな声で挨拶しましょう」と子どもの頃に教わるが、実は挨拶において最も大事なことが抜けている。それは、誰に対しても同じように深く頭を下げるということだ。サラリーマン社会なら、偉い人には当然頭を深々と下げなければならない。この姿をイヤらしい、打算的と思わせないためにすべきことはただ1つ。同じような挨拶を誰に対してもすることだ。美しい挨拶をする人は、実に美しいもの。しかも、その姿を見ている人がいるかもしれない。この人は地位の上下に関わりなく礼儀正しい人だなという印象を与えられるだろう。
さらに頭を下げるコストはゼロだ。1円も使うことなく、自分の社会的評価を上げることができる。こんな都合のいいことは、世の中めったにあるものではない。だから、世の「わかっている」人たちは実践しているのだ。挨拶を大きな声ではきはきすることは大切なこと。しかし、もっと重要なことは、その均等性、平等性だ。そういう挨拶が自然にできるようになったとき、世間の評価は少し変わっているはずだ。
「いつやるか?今でしょ!」という言葉には、今、何をやるべきかわかったんでしょう?なら、いつ走り出すの? 今しかないでしょう? という想いが凝縮されていると林氏は語る。
今できることは、今すぐやる。試験勉強にしても、仕事にしても、そうすることが成長につながるのだろう。
(新刊JP編集部)
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