毎日コツコツと働いて給料をもらい、毎月コツコツと貯金する。
ほとんどの人はこのような方法でお金を増やしています。時にFXや株への投資などによって一攫千金を狙おうとする人もいますが、失敗したときのリスクはとんでもないものがあります。
では、一体どうすればお金を増やすことができるのでしょうか?
それはお金に堅実なイメージのある銀行員の話を聞くのが一番かもしれません。今回は、元メガバンクの行員で、現在はマネー戦略プロデューサーとして活躍している長岐隆弘さんの著書『銀行員だけが知っているお金を増やすしくみ』(集英社/刊)から、行員が太鼓判を押すお金の増やし方をご紹介します。
■今持っている金融商品を整理する
まずすべきなのは、今持っている資産のうち、このまま持っていても増えることが見込めないものをどんどん整理することです
例えば、定期預金は使用時期などの目的が特にない場合は見直し。投資信託は信託報酬が高いものは解約(サンクコストは気にせずに!)。必要のない金融商品はいったんすべて現金化しましょう。そして現金化したお金は2分割して、半分は給与用の口座に、もう半分は貯蓄用の口座に入金します。給与用口座は不測の事態や冠婚葬祭のことを考えて給料の2年分くらいを貯めた方がよいと長岐さんはいいます。
その上で、いよいよ「ローリスクでお金を増やす」投資の開始です!
■不動産投資
銀行員がやっている投資方法、まずは不動産投資です。
銀行員の多くは「大家」であるといいます。その理由は、行員は転勤・異動が多いため、家を購入しても住めずに人に貸してしまうことが多いから。さらに、それがきっかけとなって不動産投資にはまる人もいます。
ただ、不動産は大きなリターンがのぞめませんし、リスクもそれなりにあります。しかし、毎月現金収入が得られる、キャッシュフローが安定しているなどのメリットも多く、何より不動産投資に関わるすべての作業について、他人の時間を使うことができるため、自由な時間が増えます。また、そんなに多くないオーナー作業もほとんどアウトソーシングすることができるので、その外注するコストに対するリターンはとても大きいものがあります。
■オフショア投資
本書であげられている投資方法、もう一つはオフショア投資です。
オフショアとは“Off”と“Shore”を合わせた「海外」という意味の言葉で、オフショア投資とは海外で運用されているファンドに投資をすることです。
オフショア投資の商品は海外でしか購入できません。だから、オフショア口座(*)をつくることで、その銀行を通して購入が可能になります。
オフショア投資の仕組みは日本の投資信託と似ていますが、その大きな違いとして、海外の運用会社の実績が高水準であるということがあげられます。ただ、違法業者も多くいるそうなので、長い歴史がある会社を選ぶなど、運用会社の選定には注意が必要です。
なお、オフショア投資は長期運用に向いており、この不動産投資と組み合わせると効果的にお金を増やすことができるようになるといいます。
本書『銀行員だけが知っているお金を増やすしくみ』は、メガバンク勤務時代の知見に基づいて、お金との付き合い方、お金の貯め方、増やし方などを教えてくれる一冊。
他の貯金指南書の内容と重なる点もありますが、やはり銀行員ならではの「増やし方」や銀行の使い方は、大いに参考になるはずです。
(新刊JP編集部)
*オフショア口座…海外に所在している銀行にある口座のことだが、その中でも特に「Tax Heaven」(租税回避地)と呼ばれる税制上の優遇を受ける「金融特別区」にある銀行口座のことを指す。
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