今年ももう6月、ということで4月に入社した新入社員の方々も、社会人としての生活リズムにそろそろ慣れてきたのではないでしょうか。
となると、そろそろ仕事で「結果」を欲しがる人も増えてくるはず。しかし、「出る杭は打たれる」日本の社会だからこそ、周囲の先輩や上司との無駄なあつれきを避けるために気をつけておかなければいけないことがあります。
今回は『入社1年目の1分間復活法』(石井貴士/著、宝島社/刊)から、職場で面倒くさがられてしまう新人の特徴を取り上げます。
■譲る姿勢がなく「早い者勝ち」
たとえば会社の懇親会に招かれたゲストが、自分がかねてから会いたかった人だったとします。向上心のある新人ほど、そのゲストから何かを学び取るべく、隣の席に座ってしまうものですが、これは実はNG。
会社としてゲストを招いている以上、隣の席に座るのは「早い者勝ち」ではなく、「社内の偉い人」を立てるべきだと著者の石井貴士氏は言います。
行動が早いのは社会人として大きな強みになるのはまちがいのないところですが、フライングが過ぎると、社内から「扱いにくい新人」というレッテルを貼られかねません。
■「幸せ自慢」は反感を買う
プライベートが充実しているのは、もちろん素晴らしいことです。しかし、こと職場では相手から聞かれない限り「幸せな自分」は見せない方がいいでしょう。
たとえば「素敵な彼女がいる」「かっこいい彼氏がいる」といったことを話した時、相手が生まれてこのかた恋人ができたことのない人だったとしたらどうでしょう。
もちろん、「それは良かったね」と言ってくれる人がほとんどでしょうが、嫌悪感を持つ人がいないとも限りません。
仕事に関係することで嫌われるならまだしも、無邪気に口にしたプライベートのことで先輩や上司に嫌われるのは不毛です。職場ではプライベートの幸せについてはあまり口にしない方が無難だといえます。
■「やる気にあふれた新人」が陥りがちな落とし穴
入社したばかり、ということで、新人の多くはやる気に満ちあふれているはずです。ですが、「入社早々結果を出すぞ!」などとはりきろうものなら、よってたかって潰されるのが日本の会社。
仮に、新卒一年目で結果を出してしまったなら、二年目、三年目はそれ以上の結果が求められるのが企業という場所です。なまじ最初からはりきったばかりに、どんどん周囲からの要求が高くなり、結果的に潰れてしまうのであれば、一年目はやる気を表に出さず、入社5年目あたりに大きな成果を出せるように段階を追ってステップアップしていく方が組織からの評価も高いものになるはず。
会社は「尻すぼみ」より「尻上がり」に好感を持つ、というのは覚えておいて損はないでしょう。
本書では、入社一年目の新人や若手社員に向けて、企業とどう付き合い、どう働いていくかが著者独特の視点で語られています。
したたかに、たくましく社会人生活を送っていくために、必ず一度は目を通しておくべき1冊です。新人時代の過ごし方で、あなたのその後の会社人生が変わってしまうかもしれませんよ?
(新刊JP編集部)
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