読むべき本、見逃していない?

中東はいつも混乱と紛争のイメージがあるけれど、どうしてこうなったのだろう。

 「ねえ、じいちゃん。どうして何度も戦争するの……? 誰がいちばん悪いの?」
「フゥム さてのゥ どう説明したらいいのやら…… はてさて…… それを説明できるのは、ずっと見ていたあの月だけかもしれんが…… じゃがまあ、わしの知るかぎりのことをこれからおまえに話してやろう」。じいちゃんが、孫の疑問に答える体裁をとり、中東3000年の歴史ものがたりが始まります。
 まずはこの地域情勢の重要なカギを握る3つの宗教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を時系列に説明していきます。宗教の起こりと教義、そしてエピソードが語られます。やがてこれら宗教の考え方や習慣の相違が信者どうしでの摩擦を生み始めます。
 近代に入り、オスマン・トルコの治世が衰退に向かうと、アラブの人々は目覚め、戦争が起きます。同時に大国のご都合主義が露見し、混迷を深めます。追いうちをかけるようにシオニズムが台頭し、アラブ社会との軋轢が拡大します。行く着く先は、いま皆さんが見ているとおりの中東です。
 本書は、争いのタネがどこにあったのか、そして憎悪の連鎖はいかにして起きたのかを簡潔にしかも克明に追っています。マンガで描かれているからわかりやすく、中東を知る上で、もっともやさしい解説本といえます。巻末には吉村先生の解説もあり、さらに理解を補ってくれます。

書名:マンガでわかる イスラムvsユダヤ 中東3000年の歴史
原案・監修・解説:吉村作治
作画:古城武司
発売日:2015/4/23
定価:本体1200円(税別)

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