あの人と話をしたいけれど、何を話していいのか分からない。
人と話していると、何を言うべきか分からなくなってしまって、いつも黙ってしまう。
そんな風に、自分の話下手に悩んでいる人はいませんか?
大丈夫。話下手はあなたのせいではありません。そして、それは無理に話し方を修得したり、言葉を勉強したりしなくても、直せるのです。
その方法を教えてくれるのが、今や35万部突破のベストセラーとなっている『人は話し方が9割』(永松茂久著、すばる舎刊)です。
まず、必要なのは言葉のテクニックではなく、話し方の「根幹」にメスを入れること。ここでは本書から、その基礎をご紹介していきます。
話が上手い人は、話が下手な人と一体何が違うのでしょうか。
著者の永松氏は「自己肯定感」だと指摘します。
「自分には価値がある」と自己を肯定できている人は、自信たっぷりに話すことができます。一方、「周囲の人からどう思われているか分からない」と自分に自信が持てない人は、話し方にもその自信のなさが表れてしまいます。
「自分は話すのが苦手」と思い続ける限り、話下手を克服することはできません。
では、「自分は話すのが苦手」というメンタルから抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。
それには「3つのコツ」があると永松氏は言います。
1つ目のコツは「否定禁止」。
何か発言をしても否定的な言葉が返ってくると、発言をしたくなくなります。一方、どんな発言でも肯定的に受け取られる環境なら、安心して何かを言いたくなりますよね。
自分も相手も「否定」を使わない。それが自由に発言できるモチベーションを高めます。
2つ目のコツは「笑顔でうなずく」。
発言に対して笑顔でただ縦に首を振る。これだけでも、場はとてもポジティブになります。自分の話を聞いてもらっているという安心感が高まり、話す力を引き出されるのです。
3つ目のコツは「プラストーク」。
前向きな話は人を元気にし、エネルギーを高めます。人をほめること、感動した話をすること、現状を良くしようとすること、こうした明るい話をすると、場も明るくなり、どんどん話せるようになるのです。
永松氏の主催するコミュニティでは、この「3つのコツ」をルールとし、「否定のない空間」を設定し、誰もが自分の話せるような環境を作っているそうです。
つい感情に囚われて、相手を否定してしまうことがあるかもしれません。しかし、話下手を直したいのであれば、それはNG。話している相手を決して否定しないことが、自分への否定をなくす解決策になります。
「相互全肯定」の状態でこそ、自己肯定感は高まります。
話下手を改善したいときは、意図的に「否定のない空間」を作ってみるのもいいのかもしれません。
◇
そう、あなたの話下手を作っていたのは、あなたの話に対する否定の言葉です。
それを改善するには、あなたを否定してくる人――つまり「苦手な人」を避けることです。
永松さんは本書の冒頭でこう述べます。
会話がうまくなる方法、それは「苦手な人との会話を避け、大好きな人と話す時間を増やす」。これだけです。(p.5より引用)
話下手を克服したければ、まずはあなたの言うことを受け入れてくれる、大好きな人と話す時間を増やしましょう。
話すのが楽しくなってきたら、きっとあなたは話し上手になっているはずです。
(新刊JP編集部)
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