猛暑が続く毎日、ひんやりとした空気を味わいたいのならば、やはり「怖い本」だろう。根強い人気を持つホラー小説をはじめ、怪談、マンガ、心霊写真など、あなたの背筋を凍らせるための材料は整っている。
ホラー好きの書店員や出版関係者、そして人気ホラー作家たちが珠玉の「怖い本」を選んだ一大フェア「ホラー好き書店員と仲間たちのホラーまつり2015夏」が8月1日から中目黒ブックセンターを中心に複数の書店でスタートした。
このフェアは昨年夏、中目黒ブックセンターの書店員で、自他ともに認める“ホラーファン”の佐藤亜希子さんが発起人となってスタート。今年冬には「ホラーまつり2015冬」が開催され、この「ホラーまつり2015夏」で3回目となる。
今回はホラー好き書店員や出版関係者だけでなく、佐藤青南さん、村山早紀さん、平山夢明さん、中山七里さん、塔山郁さんら、一線で活躍している作家たちも選書に参戦。入り口すぐで展開されているフェアコーナーをのぞいてみると、小説だけではなく、マンガや心霊写真モノを含めてバラエティに富んだラインナップで私たち読者を怖がらせる。
『ホーンテッド・キャンパス』シリーズで知られる作家・櫛木理宇さんはシャーリィ・ジャクスンの『ずっとお城で暮らしてる』(東京創元社/刊)を選定。このフェアでは選者がそれぞれの本に対してコメントを寄せており、並々ならぬ熱い想いを感じることができる。
あまりの凄惨さに途中で読むのをやめてしまう人もいるというジャック・ケッチャムの『隣の家の少女』(扶桑社/刊)と、安部公房の代表作『砂の女 改版』(新潮社/刊)が隣合って並んでいる。
ムー編集部が選定したのは『真・呪われた心霊写真FILE』シリーズ(学研パブリッシング/刊)。表紙からもうすでに怖い。
また、今回、取材をした中目黒ブックセンターでは参加した作家たちの本をまとめた棚も用意されており、フェアを見てみて気になった人の作品を吟味することも可能だ。
小説好きの読者は暑い日々が続くうちに足を運んでみてほしい。また、他の書店でのフェア展開や、「ホラまつ2015夏」の最新情報はツイッターでハッシュタグ「# ホラまつ2015」で検索をかけるとゲットすることができる。
今年のスタート日であった8月1日はなんと仏滅。まさに“ホラー”のフェアにはうってつけ(?)だ。ホラー作品を読んで今年の残りの夏を乗り切ろう!
レポート:金井元貴(新刊JP編集部)
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