6月22日、急性心不全のため亡くなった、和歌山電鉄の猫の駅長「たま」。6月25日にはTwitterで「ワタクシ、 一昨々日、天国行きの電車に乗車いたしましたにゃんご!」と、フォロワーに向けて最後のお別れをツイートし、リツイート数が1万回を超えるなど、話題を呼んでいます。
つぶれかけたローカル線を立て直すほどの人気を誇った「たま駅長」に限らず、猫は常に人気者です。なぜ人はこれほどに猫に癒され、魅了されるのでしょうか。
今回ご紹介する『猫力(ねこりょく) うつな僕を救ってくれた猫』(仲村清司/著、松野和宏/イラスト、アスコム/刊)を読むと、その理由の一端をうかがい知ることができます。
1.今に生きる
猫は感傷的になったり、過去に浸ったりしません。健気なまでに今を懸命に生きるだけです。一方、私たち人間はどうでしょう? 取り戻せない過去のことを悔んでみたり、どうにもならない未来のことを思い患ってみたりと、今をないがしろにしがちではないでしょうか。
今を懸命に生きる猫の姿を見て、失いかけた大事なものを思い出す。だからこそ私たちは、猫を見るとキュンとするのかもしれません。
2.猫はとにかくあるがまま
寝たいときに寝る。人間には媚びない。猫はとにかくあるがままに生きています。そんな姿を見ていると「大切なことは、無理することじゃない。あるがままでいることなんだ」と気づかれます。このことに気づいたとき、私たちは少し元気を取り戻せているのではないでしょうか。
こうしてみると、忙しい日常のなかでつい忘れがちなことに気づかせてくれる。これこそ、私たちが猫に魅了される理由のような気がしてきます。
本書はもともと、「猫から得られる教訓」を紹介している一冊。猫好きはもちろん、そうでない人にも楽しめる内容になっています。「私は犬派」という人も試しに一度、手にとってみてはどうでしょうか。
(新刊JP編集部)
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