昨日から今日にかけて、芸能界きっての釣り師として知られる俳優の松方弘樹さんが、石垣島沖で超大物マグロを釣り上げたというニュースがテレビなど各メディアで紹介されていますが、見た方は重さ360キロを超えるという巨大マグロのインパクトに驚いたのではないでしょうか。
ところで、松方さんはプライベートで、あくまで趣味的に釣ったマグロですが、「マグロ漁船=過酷な労働の代名詞」のようになっているくらいですから、仕事でやるとなると大変です。
そんな「マグロ漁船」での生活をコミカルに描いたのが、『マグロ船で学んだ人生哲学』(齊藤正明/著、腹肉ツヤ子/漫画、講談社/刊)です。著者の斎藤さんは、「マグロの鮮度保持剤」を研究していたところ、上司の思いつきでマグロ漁船に乗船させられてしまったそうで、本書によると、おおむねこんなサイクルで生活していたようです。
■午前6時~午前11時・・・100キロに及ぶ長い仕掛けを海に流す「投げ縄」を開始。朝食(昼食と兼用)は交代でとる。
■午前11時~正午・・・かかったマグロを引き揚げる「揚げ縄」の準備をする。
■正午~午後3時・・・船のエンジンを止めて、マグロが仕掛けにかかるのを待つ。またこの時間で仮眠をとることも。
■午後3時~翌日午前3時・・・揚げ縄を開始する。マグロがかかるのは平均して30分に1匹程度だそうで、仕掛けがからまったりすると朝方(午前6時)まで作業が続くことも。夕食や夜食は交代でとり、休憩時間は飲み物や煙草を嗜む。
■午前3時~午前6時・・・シャワーを浴び、就寝
確かに労働時間がとても長く、過酷な仕事ですね。こうした仕事自体のきつさに加えて、同じ人と毎日顔を合わせることや、娯楽の少なさによるストレスも相当なものでしょう。
ただ、乗組員たちはそれに辟易しているかというと、そんなことはなく、皆楽しく、生き生きと働いていたようです。
なぜ、それが可能なのか、その「仕事哲学」の部分がこの本のキモ。一読してみると、困難な状況でもくじけずに、自分を奮い立たせる秘訣が手に入るかもしれません。
(新刊JP編集部)
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