2013年に発行された新書の中から、「読んで面白かった」「内容が優れていると感じた」「おすすめしたいと思った」本を、編集者や書店員をはじめとした出版関係者が選定する「新書大賞2014」(中央公論新社主催)が発表され、角川oneテーマ21の『里山資本主義』(藻谷浩介、NHK広島取材班/著、角川書店/刊)が大賞に選ばれた。
「新書大賞2014」年間ベスト5は以下の通り。
大賞 『里山資本主義』藻谷浩介、NHK広島取材班/著、角川書店/刊
2位 『犬の伊勢参り』仁科邦男/著、平凡社/刊
3位 『(株)貧困大国アメリカ』堤未果/著、岩波書店/刊
4位 『野心のすすめ』林真理子/著、講談社/刊
5位 『来るべき民主主義』國分功一郎/著、幻冬舎/刊
大賞に輝いた『里山資本主義』は『デフレの正体』の藻谷浩介さんとNHK広島取材班がタッグを組んで書かれた一冊で、経済の行き詰まりによって生じた閉塞感の打開策として、新たな豊かさを享受するシステムが提案されている。部数も24万部を突破しており、2013年を代表する新書となった。
2位の『犬の伊勢参り』は伊勢神宮式年遷宮が話題になった昨年ならではの一冊で、江戸末期から明治初頭の約100年の間に数多く目撃された“犬の伊勢参り”の謎に迫っている。3位の『(株)貧困大国アメリカ』は『貧困大国アメリカ』シリーズの完結編で、“株式会社化”するアメリカの姿が描かれている。
『中央公論2014年03月号』(中央公論新社/刊)では、上位20位まで発表されているほか、審査を務めた書店員や出版関係者によるコメントや、『里山資本主義』の著者である藻谷さんのインタビューなども掲載されている。
新書大賞は2008年にスタートし、今年で7回目を迎えた。
(新刊JP編集部)
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