自分は普通に話しているのに、相手から不愉快な顔をされたり、突然嫌われてしまったりして、話が全く伝わらなかったという経験がある人はいるでしょうか。
特にビジネスにおいてはコミュニケーション力が重要とされていますが、ビジネスに限らず家庭でもプライベートでも変わりません。黙っていても伝わるというような関係はそうつくれません。
『ハーバード流「話し方・聞き方」超入門』(山田美明/著、徳間書店/刊)はハーバード大学グローバル・ネゴシエーション・イニシアチブの共同設立者の一人で、アメリカで大人気のポッドキャスト番組「Negotiation Tip of the Week」を配信しているジョシュア・N・ワイス氏が、話し合いの場面におけるコミュニケーション術を解説している一冊です。今回は本書の中から、相手が嫌がる話し方を3つ、ご紹介します。
■自分の世代の価値観が一番正しいと思っている
離れた世代間で話をするときに、お互い価値観が全く違うことにたびたび驚かされることがあります。そこから話が合って意気投合する人もいますが、多くの人はそうなりません。それはどうしてなのでしょうか。
全てにおいて意見が違うわけではないので、価値観が違うからというのは答えになりません。それよりも、相手の話を尊重し、そこから何かを学ぼうとする姿勢がないことが問題です。
多くの人が、相手の方が自分の世代の考えに従うべきだと思っています。しかし、世代間の相違は「文化の相違」のようなもので、どちらが正しいというものではないですから、相手の意見に敬意を持って接するということが大切です。
■男女のコミュニケーション方法の違いに気づいていない
異性とのコミュニケーションが苦手という人もいるでしょう。男性と女性の話し合いの時の違いについては様々な研究がありますが、本書ではリンダ・バブコック氏とサラ・ラシェーバー氏が著した『そのひとことが言えたら…』(北大路書房/刊)からその違いが引用されています。
それによると、女性は男性よりも話し合いの中で提示された内容を受け入れやすい傾向があり、あまり期待を抱くことなく話し合いに臨むため、男性よりも謙虚なのだそうです。また、女性は相互関係や協調性を重視する傾向があるので、相互関係にとってマイナスになる問題は避けようとします。
もちろん、これは一般論にすぎません。しかし、男性と女性には異星人とまではいかないにせよ、明確な違いがあるとワイス氏は述べます。本当に異性と適切なコミュニケーションができていたのか、見直してみてもいいでしょう。
■自己主張をあまりしない
自己主張は攻撃的な態度と受け取られることがあり、度が過ぎるとあまり良い顔はされません。しかし、本来、自分の希望が何なのかはっきりさせるために、自己主張は大事なものです。
もし、自己主張をあまりしなかったら「この人は何をしたいんだろう」と思われてしまいかねませんし、自分の希望が通ることはまずありません。
特に話し合いの場面では自己主張をしない限り、相手の要望をただ受け取るだけになってしまいます。しかし、どの人にも、希望をかなえる権利はあります。
自己主張できるかは自分の気持ち次第です。自分の希望を通すために、一歩踏み出したコミュニケーションをしてみてはいかがでしょうか。
本書では、まずよくありがちな「話し合い」についての4つの思い込みから抜け出し、ビジネスの交渉の場面やインターネットでの対話、子どもとのコミュニケーションなど、さまざまなシチュエーションのコミュニケーション術を説明しています。
いつはじめても遅すぎることはありませんので、本書を参考にしてコミュ力を鍛えてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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