お腹が張って苦しい、肌が荒れるなど、便秘の苦しさは味わった人でないとわかりません。日本人女性の2人に1人に便秘の症状がみられ、女性の死亡原因の1位は大腸がんとなっていて、便秘を放置しているとキケンなのですが、治らないままになっている人は多いのでは。
水分を摂る、食物繊維が豊富な食品を食べるなど、便秘に効果的とされる対策はいくつかありますが、『女医が教える その便秘治せます!』(山田麻子/監修、自由国民社/刊)によると、これらの便秘対策には誤ったものも含まれているようです。
そこで今回は、便秘解消に効果アリとされるいくつかのメソッドについて、その真偽を確かめてみました。
■タバコを吸うと出やすくなる、は本当か?
喫煙者の中には、朝起きてタバコを吸うと便意が起こるという人は多いはずです。
山田先生はこの行動について、何らかの効果はみられるのかもしれないとしながらも、医学的な根拠はないとしています。
ましてタバコは有害なもの。もし便秘解消のためにタバコを吸っているのなら、たとえそれで便通が良くなったとしても悪影響のほうが大きいため、別の方法で便通を改善していくようにしましょう。
■「食物繊維を摂れば便通が良くなる」説に潜むワナ
便秘解消に欠かせないのが食物繊維。
なんとか便を出そうと、ごぼうやさつまいもなど、食物繊維豊富な食べ物を摂る考え方自体は間違っていません。
ただし、食物繊維には、水に溶けない「不溶性食物繊維」と、水に溶ける「水溶性食物繊維」の2種類があります。ごぼうやさつまいもは不溶性食物繊維であり、こればかり食べているとかえって便が固くなり、出にくくなってしまうことがあるのです。
便秘解消に効果的な食物繊維の摂り方は、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」をバランスよく摂ること。水溶性食物繊維は果物や海藻類に多く含まれており、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を2対1の割合で摂るのが理想的なのだそうです。
■腸内洗浄は便秘に効果的?
腸内を洗浄して、残留便を出してしまう「腸内洗浄」が話題になっていますが、これは自分自身で排泄しようとする力を鈍らせてしまうのでNG。
便秘は正しい食生活と睡眠、運動、エクササイズで必ず改善します。
腸内洗浄に頼らず、自力で排便できるように身体のリズムを整えるほうが、長期的に見ればいいことだというのは言うまでもありません。
悩む人が多い割になかなか人に相談できないのが便秘ですが、前述の通り食生活や睡眠や運動などで体調を整えることによって自分で改善していくことが可能です。
本書には、便秘のメカニズムと原因、すぐに始められる食事術や簡単な快便レシピ、手軽にできるエクササイズ・マッサージ・ツボ押しなどの改善方法が専門家の視点からわかりやすく解説されています。「うんち手帳」という状況を記録できる応援ツールも付いていますので、しつこい便秘に困っているという人は、一度試してみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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