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元戦略コンサルが明かす「ポンコツ社員」が変わるための7つのスウィッチ

  • 書名 『変える技術、考える技術』
  • 監修・編集・著者名高松智史
  • 出版社名実業之日本社

仕事で思ったように成果が出ない。なかなか評価されない。失敗が続いている...。
もしそんな状況なら、自分の普段の行動を見つめ直して、変えるべきところは変えた方がいい。

行動を変えれば、結果も変わる。そんなことはわかっている。でも、その「行動を変える」が難しいのだ。そう思っている人は多いかもしれない。

■行動を変え、人生を変えるための7つのスウィッチ

『変える技術、考える技術』(高松智史著、実業之日本社刊)はそんな人のために、今日この日から自分の行動を変えるための「スウィッチ」を授ける。著者でありボストン・コンサルティング・グループでマネジャーを務めた経験もある高松智史さんによると、行動は「一瞬」で変わる。

1.愛と想像力
2.チャーム
3.答えのないゲーム
4.脱・フレームワーク
5.二項対立
6.論点
7.示唆

この7つのスウィッチを抑えるだけで、行動はすぐに変わるというのだ。

■「愛と想像力」はすべての基本である

最初に挙げられている「愛と想像力」。相手への愛と想像力は仕事の基本でもあり、人生の基本でもある。つまり、すべての基本だ。
たとえば、何か用があり電話をした時に、たまたま相手が出なかった時、「またかければいいか」とそのままにしてしまうのは、高松さんによると「ポンコツ」。意外とこういう人は多いようだ。

あとで着信履歴に気づいて、「もしかしていいニュースかな?」と期待するおめでたい人はいないだろう。たいていは「何かあったのかな?」「なぜメッセージではなく電話なのか、もしかして大事?」など、考えうる最悪の事態を想像して気をもんでしまうことになる。

自分の残した着信履歴が相手の心理にどんな影響をおよぼすかは、少しでも相手への思いやりと想像力をはたらかせればわかるはず。着信履歴をつけたら、かならず要件をメッセージで送るのが「愛と想像力」というものだ。

もちろん、メッセージの内容も「愛と想像力」を全開で。
「お話があります」「あとで電話ください」などと送ってしまうと、相手がさらに不安になってしまう。

小さな話に思えるかもしれないが、一事が万事そんなもの。相手のことを思いやって、想像力をはたらかせるだけで、避けられるトラブルは多いものだ。

■「チャーム」はロジカルシンキングより強い

仕事の実力に少々難があったとしても、かわいげのある人は周囲に愛される。「チャーム」は七難隠す。そして高松さんいわく、チャームも技術なのだそう。

チャームのあるなしは、誰かにアドバイスや教えを乞うた時にあらわれる。自分から教えてもらいにいったのに、最後に「参考になりました」と出てしまうのは「ポンコツ」だ。

たとえ教えてもらった内容がポンコツだったとしても、「勉強になりました」と返す方が断然かわいげがある。「参考になりました」だけではない。「なんだか報われないなあ」と思っている人は、一度自分の言葉遣いを見直してみよう。こういうところで損をしている人は少なくないのだ。

「仕事はできるけど、一緒に働きたくない奴」よりも「まあ、仕事はできないけど、プロジェクトに入れてあげるか」と思わせる人の方が最後には上に行ったりする。その意味で「チャーム」はロジカルシンキングより強いのだ。

■ファクトだけで終わらず、価値ある「示唆」を

どんな仕事も、起点にあるのは「ファクト」だ。
ファクトに基づいて仮説を立て、実行し、結果として出てきたファクトを振り返り、次につなげる。

だからファクトが大事なのは間違いない。ただ、ファクトはどんな人にでも同じように受け取れるもの。そこで差はつかない。仕事で差がつくのは、ファクトから導き出せる示唆である。

ファクトを把握するところで止まっている人の発言は退屈だが、ファクトから示唆を導き出すことに長けた人の発言は鋭く、説得力がある。たとえ的外れであってもファクトから示唆を見出して発言する気概を持つこと。そして最初はうまくいかなくても、それを実践し続けること。そうすれば、周りからのあなたを見る目は変わっていくはずだ。

ここでは高松氏が挙げる7つのスウィッチの一部を紹介したが、「答えのないゲーム」「脱・フレームワーク」「二項対立」「論点」の解説からも、ビジネスパーソンにとって大きな気づきがあるはず。『変える技術、考える技術』には、行動を変えるために即効性のある「スウィッチ」がまだまだ数多く紹介されている。

行動を変えるのは一瞬で済む。ならば変えるのは今だ。本書を読めば、今すぐ、何をすればいいかがはっきりわかるだろう。

(新刊JP編集部)

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