スピーチにしてもプレゼンにしても、人前で話すのは緊張しますし、ミスをしたら恥ずかしいですし、できれば遠慮したいものですよね。
しかし、ある程度歳を重ねると、どうしてもこういった機会が増えるものです。そして、年齢が上がるたびに求められるスピーチやプレゼンの質も上がっていき、しかも年上ということで、ダメダメなスピーチをしても周囲は指摘しにくくなっていきます。
つまり、年々自分のスピーチに満足しているのは自分だけ、という「裸の王様」になりやすくなるわけです。
だからこそ、「人前で話す力」は普段から鍛えておきましょう。特に、こんな話し方に心当たりがある人は要注意です。
■無駄な言葉が多い
スピーチの合間、特に言葉と言葉の継ぎ目に「まあ、その」「えー…」「あのー…」といった「無駄な言葉」を発してしまう人はかなり多くいます。
意識していないとついつい出てしまうのはわかるのですが、これでは準備不足だと周りに教えているようなもの。事前にしっかり練習して、「次に何をしゃべるか」を常に把握している状態にすると同時に、「無駄な言葉が出そうになったら黙る」ことを心がけましょう。少し意識するだけで簡単にできるようになります。
■語尾が消える
「ありがとうござい……」「私はこう思うん……」のように、語尾が消えてしまうのも、スピーチではNG。慌てているように感じますし、これでは内容がきちんと伝わりません。
最後の一音まではっきりと発音して、はじめて自分の話が聴衆に伝わると心がけましょう。
■「あれなんですね」「そういうことで」でごまかす
わざわざ言わなくてもわかるだろうと、うやむやな言い方をしてしまうこともよくあります。
代表的なのが「あれなんですね」と「そういうことで」です。
たとえば「私は地方に行く際は電車か車を利用しますが、どうもあれなんですね」と言われても、聞いている方は話し手が何を言いたいのかわかりませんし、「そういうことで」も前の文脈があいまいになります。
こういった言葉でごまかさずに、話す時は適切な言葉を選びましょう。
■相手を見下した話し方
職場で目下の人間が増えると、自然に話し方もその立場を反映したものになりがちです。
普段部下を指導していると「いいですか? これは……」「こうなんですよ!」といった言い方が癖になってしまい、知らない間にスピーチの言葉にも反映されてしまうことがあります。そうすると、聴衆からは「上から目線」で話す鼻持ちならない人だと思われてしまいます。
社長のように社会的地位が高くても、人前で話す時はあくまで謙虚な話し方を心がけたほうが良いようです。
冒頭でも書きましたが、人前で話す機会は年を重ねると必ず増えます。
『社長! そのスピーチ・話し方は信頼感を落とします。』(朝日里佳/著、日本実業出版社/刊)では、ここで取り上げたような、人前で堂々と話せるようになるためのポイントとトレーニングが解説されています。
経営者やマネジャー向けの本ではありますが、若いうちから話し方を身につけておくとビジネスで有利なことはたくさんありそうです。
大事な会議や冠婚葬祭などで恥をかかないよう、今のうちから準備とトレーニングをしておきたいところですね。
(新刊JP編集部)
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