インプレスコミュニケーションズで電子出版のプロデューサーをしている佐藤です。
24日明け方のAppleのiPad miniの発表に引き続き、AmazonがKindleシリーズのハードウエアと、本日25日からのKindleストアのオープンを発表しました。
Kindleストアはすでにオープンしており、iPhone、iPad、Androidスマートフォン、Androidタブレット用のアプリをインストールすることで、電子書籍の購入、ダウンロード、読書が行えるようになっています。現在は5万タイトル以上のラインアップがあると発表されています。
他の電子書店と比較すると、5万タイトルという数字は特別多い数ではありません。これより多いタイトル数を販売している電子書店もあります。選考して7月にオープンした楽天koboイーブックストア(
第4回 楽天koboって最近どう?)でも現在ではすでに6万5000タイトルの電子書籍が販売されています。
ただKindleストアがほかの電子書店と比較して優位性がある点は「購入作業の複雑さ」「決済のしやすさ」などの「買いやすさ」にあります。日常的に本を読む、読まないにかかわらず、本記事を読んでいらっしゃる方でamazon.co.jpのアカウントをもっていない方、amazon.co.jpで買い物をしたことがない方はまずいないでしょう。アカウントをもっている方はクレジットカードを登録している場合も少なくありません。
また、クレジットカードをもっていなくてもamazon.co.jpで買い物ができる「
Amazonショッピングカード」というものがファミリーマートやミニストップで販売されており、アカウントにチャージして利用できます。AppleのiTunesカードのamazon版といえばわかりやすいでしょうか。このようにクレジットカードの登録不要で利用できる電子書店はまださほど多くなく、カードそのものが購入しやすい点も評価できます。電子書籍専用端末「Kindle」やAndroidスマートフォンやタブレット用アプリで直接電子書籍を購入、決済、ダウンロードすることもできます。
このようにKindleストアは、電子書籍の購入、読書でいちばんの課題とされている、「購入作業の複雑さ」「決済のしやすさ」を解決していることで、他の電子書店と比較して電子書籍の読書の難易度が極端に下がっています。これが現在運営されている他の電子書店と比較してKindleストアが優勢な点です。
いわゆる"黒船"勢の中で、まだ上陸していないのはAppleだけになりました。24日にバージョンアップされたiBooksアプリでは日本語の縦書きにも対応したことが報道され、船影が見え隠れしています。一方で迎え撃つ国内電子書店勢も、読書環境の向上やコンテンツの充実などの対策を売ってきています。私自身は、どこか特定の電子書店がシェアを独占してしまうとは思っていませんが、読者・ユーザーによる電子書店の"取捨選択"や、あるいは電子書店の統廃合のようなことが少なからず発生するのではないでしょうか。
なお、弊社でも
impress QuickBooksや
クロスメディア・パブリッシングなどの出版社のタイトルをKindleストアオープンにあわせて販売開始しています。
期間限定のセールタイトルもありますので、ぜひチェックしてみてください。

Kindle Paperwhite(amazon.co.jpより)