AI(人工知能)の発達によって、これまでにはなかった新たな法律問題が起ころうとしています。
実際にアメリカの企業ではAIの導入によって失業したり、配置転換させられたりという事態が起きています。また、自動運転によって事故が起きたら責任はどうなるのか? といった問題も予想されます。今回の特集で紹介する3冊は豊富な実務経験をもつ弁護士が執筆し、AIと人間との問題についてさまざまな参考になる法的アドバイスを提供しています。
読者プレゼントもあります。ぜひご覧ください。
本書『AI時代の雇用・労働と法律実務』は、最近の目まぐるしいAI(人工知能)やICT(情報通信技術)の急速な発展に伴う労働市場の変容に対し、今後顕在化してくる雇用上の問題や、来る「AI時代」の労働者像に対応した労働者保護の道筋とその未来像を示した画期的な一冊だ。
著者は労働法に精通した弁護士の水谷英夫氏。第1部の基礎知識編では、「第4次産業革命」とも言われる現代の産業構造とその問題について詳しく解説する。AIやICTを活用したクラウドソーシングやテレワークに従事する人が増えている。新たな雇用を生み出している反面、法的保護が不十分な実態を指摘している。
第2部の実践編はQ&A形式で、具体的な法律問題についてアドバイスしている。クラウドソーシングの法律関係や最近企業での導入が進むHRテック(AIを活用した人事労務管理)による人事査定の問題点、テレワークと契約の成立など起こりうるケースが豊富に紹介されている。企業の担当者、働く側双方にとって有益な示唆に満ちている。
BOOKウォッチ編集部
著者の水谷先生は、「パワハラ」や「セクハラ」、「感情労働」という用語が定着する以前から「新たな労働問題」としてこれらにいち早く目をつけ、先進的な労働問題について着眼鋭く、相談等に取り組まれてきた弁護士です。
「働き方改革」を世の中が模索し、AI化が加速していく中、本書では、今後の労働市場における労働者、中でもフリーランス、クラウドワーカーやテレワーカーにもスポットを当てています。担当者も一度だけ、Uberを利用したことがあったのですが、Uber(ライドシェア)の労働関係を本書で紐解いていくと、AI時代の働き方について痛感せざるを得ませんでした(実は、「HRテック」を使った人事考課があることも恥ずかしながら本書で初めて知りました)。
このように、現在、様々な働き方がある中で、ともすれば労働法規から排除されがちな弱い立場の労働者たちへの法律適用や問題解決手法についても、本書はQA方式でわかりやすく解決を促し、その一方で、これらの制度導入を試みようとしている企業にとっても強い味方となる一冊です。
本書が新たな働き方を目指す企業・ワーカーのための入門実践書になれば幸いです。
日本加除出版株式会社 編集部 渡邉宏美
ドローンによる宅配便の配達中に、ドローンが落ちて歩行者にケガをさせたらどうなるのか? 自動運転が実用化し、自動運転のタクシーが走行中に事故を起こしたらどうなるのか? そんな疑問をもったことはないだろうか?
AI(人工知能)が暮らしを大きく変えようとしている。一方でAIの活動によって事故や損害が生じた時の法的責任はだれが負うのか、経済活動の収益の帰属はどうなるのか、などの法律問題が予測される。従来の枠組みでは対応できない課題について、12人の弁護士からなる「人口知能法務研究会」の議論・研究の成果をまとめたのが本書『AIビジネスの法律実務』だ。
「業務改革」「労働」「自動運転」「教育」「医療」「投資」「企業統治」「軍事」など、AIの活用が進むであろう分野ごとに章を立てて課題を整理しており、読みやすい。
さらに「2045年問題」とも言われる「シンギュラリティ」(AIが自動的にさらに優れたAIを創造すること)についても考察、人間とAIの共存を願うすべての人の参考になる一冊だ。
BOOKウォッチ編集部
本書は、AIの発展とそれに伴う様々な社会的問題に関心を寄せる弁護士たちで作られた「人工知能法務研究会」での議論・研究を経て執筆されました。例えば、AI使用中に起きた事故、責任の問題、AIによる成果物の帰属の問題など、未聞ともいえる「AIと法律」に焦点を絞ってまとめられた書籍です。
AIをめぐる法制度もまだ整備の途上ではありますが、その中でも想定される課題について、法律家の視点から検討を加えています。AIの活用が進むであろう分野ごとに章を立てており、様々な立場でのAIに関する課題が整理されています。また、共通するテーマとして「学習用データの問題」、「知的財産権」、「憲法」については、独自の章を設けて、深く掘り下げています。
来るべきシンギュラリティを見据え、人間とAIの「共存」を願う著者陣による、AIに係る法律実務が詰まった1冊、是非お読みください。
日本加除出版株式会社 編集部 朝比奈耕平
「技術法務」の特徴は、「法律の分野に知財の分野をシームレスに(境界なく)組み合わせ、知財から法律、法律から知財へと臨機応変にアドバイスの領域を変えていくこと」だと、本書『技術法務のススメ』は説明している。
編集代表の鮫島正洋弁護士は、池井戸潤のベストセラー小説『下町ロケット』に登場する神谷弁護士のモデルとなった方だ。東京工業大学金属工学科を卒業、藤倉電線株式会社(現(株)フジクラ)に入社、在職中に弁理士資格を取得、日本アイ・ビー・エム株式会社に移り、さまざまな特許業務にかかわった。 1999年に弁護士登録し、法的・知財的な視点で企業価値を向上させる技術法務サービスを提供している。
本書は実践的契約書の起案法、特許ライセンス契約、秘密保持契約、共同開発契約、共同出願契約、ソフトウェアライセンス契約、ソフトウェア開発委託契約など具体的な事例に即して、戦略的な視点からアドバイスしている。ビジネスマン、経営者にとって有益な手法がふんだんに盛り込まれている。
BOOKウォッチ編集部
編集代表の鮫島弁護士をはじめ本書の執筆者は、みな理学系・工学系のバックグランドを有する弁護士です。サイエンス・化学・材料・機械・自動車・電気・ITなどの広い技術分野をカバーし、技術が分かる法律家として、企業の事業戦略を依頼者と共に考え、依頼者の企業価値を最大にする、法律を一つの要素としたビジネスソリューションを提供しています。
本書では、編著者たちが実務を通して確立させてきた「技術法務」という独自の手法について、惜しみなく紹介しています。そこには、「技術法務」を通して企業価値を向上させ、「日本の競争力に貢献したい」という強い思いがあります。
本書は、法律や知財を解説する知識ベースのものではなく、具体的な事案に当てはめることができる戦略ベースのものであり、法律・知財をビジネス事案に合わせて戦略的に展開していこうとするビジネスマンや経営者の方々に是非ともお読みいただきたい一冊です。
日本加除出版株式会社 編集部 牧陽子
「AIがあなたの仕事を奪う」そんなネット記事、最近よく見かけますよね。AIの普及で消える職業・なくなる仕事なども一覧化され、話題となっています。しかし、AIは私たちの生活を脅かすものでもライバルでもなく、豊かに生活してゆくための技術です。
その技術を使いこなし、生活を豊かにするそのためには、AIの普及によって起きた法律問題、起こりうる法律問題をしっかりと理解することが大切です。今回紹介する3冊は、全て現役の弁護士の手によるものであり、AIに関する法的知識や課題などをわかりやすく解説し、確かな根拠を沿えています。
AIの普及を、遠い未来のもの、自分の人生とは関係ないものとして遠ざけず、身近にせまる問題と捉えるためにも、この3冊をぜひお読みください。
日本加除出版株式会社 営業企画課
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?