コロナの影響により、デジタル化が進む一方で、「リアル」な体験における「身体感覚」の大切さが再認識されるようになりました。空間の広さや絵の質感、その場の雰囲気、何よりも一緒にいる人と対面でコミュニケーションをはかっているときの独自の空気感や間、同じ空間を共感している時の安心や幸福感などの身体感覚を刺激する体験こそが今の時代にこそ求められいています。
そんな中、トリックアートが今注目されています。トリックアートとは、絵画の技術を駆使し、人間の錯覚を利用することで平面の絵なのに立体的に見えたり、見る角度によって印象が変化したりするユニークなアートのことです。トリックアートの最も魅力的な点は作品をきっかけに生まれる「人と人とのコミュニケーション」です。
トリックアートは鑑賞者が入り込んで、舞台の主役を演じるということにより、ストーリーが生まれます。誰もがクリエイティブな能力を発揮してSNSで発信するようになった今、創造して発信する楽しさに満ちあふれているトリックアートは時代に合っているのです。
本書では、トリックアートがどのようなもので、どのように発展してきたのか、トリックアートの現代における役割など、創始者である劒重和宗を支え、今もトリックアートの発展に力をいれている清水 弘氏が語っています。
「トリックアートって何?」「トリックアートは楽しい!もっと知りたい!」という方はもちろん、ビジネスに携わる方や絵の製作に興味がある方には一度読んでほしい一冊です。
《もくじ》
Gallery 1(カラーページ)
序章 トリックアートの基礎知識
第1章 トリックアートはどのように誕生した?
第2章 アートとは「コミュニケーション」である
Gallery 2(カラーページ)
第3章 トリックアートを「つくる」人
第4章 未来を創造する
1945年山形県生まれ。商業高校を卒業後、地元のカーディーラーに入社。1988年株式会社エス・デーに転職し、創業者であり「トリックアート」創始者である兄の劒重和宗を支える。1997年の兄の急死により同社を引き継ぎ、組織改革や収益改善を行い、事業を安定させる。現在では、「トリックアート」を全国17カ所の常設施設と年20回以上の企画展・イベントを行うなど、合わせて年間260万人の来場者を達成するコンテンツに発展させた。 近年では地方の活性化や街のアートプロジェクトに力を注いでいる。
株式会社クロスメディア・パブリッシングは、2005年の設立以降、ビジネス書を中心に全国主要書店の売上ランキングにあがるベストセラー書を数多く出版しています。「あらゆるメディアを通じて、働く人々の問題解決をする」という理念のもと、電子書籍やWebサービスなどにも積極的に取り組んでいる会社です。
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