昨今、TV等で美容整形外科のCMをよく目にします。
どんな人でも、美しくなりたい、と思うことは自然なことです。
美容医療の広がりに伴い、苦情相談も増えるようになりました。
・満足する効果が得られなかった(過剰な広告だった)
・エステ等を無理やり契約させられた
・施術後に痛みが残った ...等
上記のような消費者被害が顕在化し、国民生活センターが注意喚起や問題提起を行うようになりました。
・「美容医療にかかわる消費者被害の未然防止にむけて」(2004年9月3日)
・「高額な施術の契約をせかす美容医療サービス
─きっかけはキャンペーン価格等の広告─」(2010年7月7日)
・「契約を急かされる!高額な施術を勧められる!
美容医療サービスの勧誘トラブルに注意!
─美容医療・契約トラブル110番の実施結果から─」(2012年6月21日)
また、消費者委員会も動き出し、医療法改正へとつながりました。
美容医療を受けようとする際に、一番大事なことは、自分が納得するまで医師の説明を受けることです。
少しでも不安や疑問が残っているならば施術を受けてはいけません。
美容医療の裁判では、説明義務違反が争点となるものが大変多くなっています。
本書は、東京の医療問題弁護団に所属する弁護士9名が、美容医療をとりまくトラブルの背景・法規制や具合的な施術別概要・裁判例を解説する一冊です。
施術別にまとめられているので、同様の美容医療を受けようとする際には、過去の裁判例を元にどのような点に注意すべきか確認することができます。
本書を医師に見せて、一緒に話し合うのも良いかもしれません。
また、もし今、美容医療が原因で悩んでる人がいるならば、是非本書を読んで、解決方法を探っていただければと思います。
第1章 総論
第1 美容をとりまくトラブルの背景と法規制
第2 美容医療による被害
第3 美容医療の契約的側面の問題
第4 美容医療の広告の問題
第5 解決方法
第2章 施術別概要と裁判例
第1 顔の輪郭に関する施術
第2 フェイスリフトに関する施術
第3 フィラーに関する施術
第4 眼瞼に関する施術
第5 鼻に関する施術
第6 皮膚に関する施術
第7 脱毛に関する施術
第8 脂肪に関する施術
第9 腋臭症に関する施術
第10 胸,乳房に関する施術
第11 陰茎に関する施術
第12 エステに関する施術