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書名
古写真が語る 台湾 日本統治時代の50年
- サブタイトル1895-1945
- 監修・編集・著者名片倉佳史
- 出版社名祥伝社
- 出版年月日2015年4月25日
- 定価本体1,800円+税
- 判型・ページ数A5・272ページ
- ISBN9784396615253
中華人民共和国への接近政策を取ってきた国民党から、民進党に政権交代することになった台湾。 今、その台湾で「日治本」(日本統治時代に関する本)が大人気だという。朝日新聞がカラー記事で報じるほどだ。(1/20付)
本の内容は総じて、当時の広告、地図、庶民の生活写真や新聞記事などだが、日本人でも眺めて楽しい。
だが、なぜ今になってそんな"歴史本"のブームが来るのだろうか? それは急増した中国人観光客のふるまいと無縁ではないという。
日本で一時、東京での爆買いツアー客の喫煙、吐唾・吐痰、大声など数々のマナー違反がニュースになった。
そして数年前から中国の数次観光ビザ発給に――
"まず沖縄県又は東北三県(岩手県,宮城県,福島県)いずれかに1泊以上すること"
――という条件が加わったせいもあり、全国でその現象が起きるようになった。
台湾での中国人観光客たちも当然、同様の行動する。
それを見て台湾の若者たちは
「なぜ彼らは自分たちとこうもふるまいが違うのか?」
と、自らのアイデンティティーに目覚めたというのだ。
昨年の中台首脳会談における「偉大な中華民族の復興」演出に辟易とした。
そして、香港出身・馬英九など"外省人"との感覚の違いから――
「今まで"大陸の偉大な歴史"を学ばされてきたけど、何かがちがうぞ」
「逆に日本統治は不当占拠というより、インフラ整備などで意義あるものだったのでは」
――と。
その意識反動は、台湾出身・李登輝総統時代に出来た、台湾史の学科を学んだ世代で顕著だという。
日本国内でも、ブームとまでは言えないものの、当時の台湾懐古本がいくつか出版されている。
特に、前述の李登輝・元総統が推薦している
『古写真が語る台湾 日本統治時代の50年』(片倉佳史/祥伝社刊)
は、写真枚数が多い。(右上参照)
当時台湾に関わりのあった日本人にはもちろんのこと、台湾の現代風潮を知りたい人々にとっても面白くて役に立つのは間違いなさそうだ。
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